就職や転職に備え、パソコン資格の取得を考えているが・・・どの資格に挑戦したら良いのかを悩んでいるあなたへ「目的別おすすめ資格」と「挫折しない学習ポイント」を解説します。
目次
目的別おすすめパソコン資格
事務・オフィスワークでの即戦力をアピール
MOS(Microsoft office Specialist)
- Word・Excel・PowerPointといったMicrosoft office製品の操作スキルを証明する資格。
実務に直結型。転職や就職で有利。 - 学習時間は、すでにOfficeソフトの経験者であれば、20~40時間程度での学習で合格
できますが、まったくの初心者の場合は80時間ほどかかることもあります。 - 一般レベル(スペシャリスト)と上級レベル(エキスパート)があり、エキスパート
の方が難易度が高くなります。 - 合格率:非公開ではあるがスペシャリストは高い。
実務的なPCスキルとビジネス知識の証明
日商PC検定(2級/3級)
- 文書作成、データ活用、プレゼン資料作成など、実務のビジネスシーンで求められる
知識と実践的なスキルが問われる。ビジネス文書作成など、事務や営業分野で有効で
ある。 - 1級から3級まであり、3級は基本的なパソコンスキルを問うため、比較的やさしいです が、2級以上は、より実践的なビジネスでの活用能力が求められ、難易度が上がります。
- 学習時間は、30時間から60時間(3級)
- 合格率:3級(約80%)2級(約70%)
ITの基礎知識全般の習得
ITパスポート(国家資格)
- ITを活用するための必要な経営戦略、情報セキュリティ、ネットワークなど基礎知識 を問う国家資格。デジタル技術を活用した業務改善や新規プロジェクトの立ち上げを積極的に関与できる可能性が広がります。
- 特に非IT系職種の方にとって、ITパスポート試験で得られる知識は業務のデジタル化やプロセス改善に役立ちます。
- 現在、社員全員に対して取得を必須としている企業も増えていますので、就職や転職時に大変有効な資格のひとつです。
- 学習時間はITの基礎知識がない初心者は約100~180時間、IT基礎知識のある人は約20~100時間
- 合格率:約50%
AI時代を生き抜くための汎用性の高い資格
G検定(ジェネラリスト検定)
- AI・ディープラーニングについて体系的に学ぶことで、単なる技術知識だけではなく、AIをビジネスシーンで活用する能力をアピールでき、どのような職種であっても得た知識を業務効率化や新しいアイデア創出にも役立ちます。
- また、AIや最先端技術に関心があることを客観的にAIリテラシーを証明することができるため、AIを積極的に導入を進めている企業への就職や転職時での協力的なアピール材料となります。
- 学習時間は、一般的には30~50時間程度が目安とされていますが、AI初心者の人は50~70時間、実務経験者は15~30時間で合格できるケースもあります。
- 合格率:約60%
現代の情報セキュリティリスク管理
情報セキュリティマネジメント試験
- 業務で個人情報を取り扱うすべての方で、情報漏洩リスクの低減やトラブル発生時の適切な事後対応によって、被害を最小限に食い止める等、情報セキュリティを確保することでより安全で積極的なIT利活用を実現する「情報セキュリティマネジメント人材」は業種や職種を問わず、また営業・企画・製造・総務・人事・経理などの部門を問わず、多くの現場で強く必要とされている人材として実践力と組織への貢献を証明することができます。
- 試験内容は、ITパスポート試験と同等のスキルレベルに位置付けられていますが、ITパスポートが共通的なIT知識を問うのに対し、情報セキュリティマネジメント試験は「セキュリティ分野」に特化しています。ITパスポート試験の次に難易度は高いレベルではありますが、ITに苦手意識がある人でも合格を目指しやすい資格です。
- 学習時間はIT知識がまったくない初心者:約200時間、基本的なIT知識がある:約100~150時間、「基本情報技術者試験」合格者など専門知識がある:約40時間
- 合格率:約50~70%です。
資格を選ぶときのポイント

パソコン資格を選ぶ際は「目的」と「現在のスキルレベル」そして「資格の信頼性」の3つのポイントを明確にすることが重要です。
資格取得の目的を明確にする
- 何のために資格を取得したいのかを具体的にすることで最適な資格が見つかります。
「就職・転職活動を有利にしたい」、「将来のキャリアアップやスキルアップしたい」、
「ITの基礎知識を身につけたい」など目的によって最適な資格は変わります。
現在のスキルレベルを考慮する
- 自分のスキルにあった難易度の資格を選ぶことで挫折せずに効率的に学習をすすめることができます。
- パソコン初心者:まずは基本的なPC操作をWord,Excelの基本操作を学べる入門レベルの資格から始めると良いでしょう。(例)MOS(アソシエイト)・日商PC検定(3級)
- ある程度の経験者:すでにPC操作に慣れている場合は、より高度な実務スキルを証明できるレベルの資格を目指しましょう。
(例)MOS(スペシャリスト)、日商PC検定(2級・1級)
資格の信頼性を確認する
- 特定の分野だけでなく、幅広い職種や業界で活かせる「ポータブルスキル」につながる取得した資格が、客観的な評価として認められるかどうかも重要なポイントです
- 企業からの評価:就職・転職時に評価されやすいのは、Microsoft社が認定するMOSや
日本商工会議所が主催する日商PC検定など知名度や信頼性の高い資格です。 - 国家資格:ITパスポートやウェブデザイン技能検定のような国家資格は、その分野の
一定の知識や技能を公的に証明することができます。
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資格取得のための勉強を継続するには

資格取得のための勉強を継続するには「目標設定」「習慣化」「モチベーション管理」が
カギとなります。以下に具体的な方法を紹介します。
目標を具体的に設定する
- 最終目標を明確にする:「何のため(転職・スキルアップ・昇給など)にその資格をとるのか?を明確にし、常に意識する。
- 短期目標をたてる:最終目標から逆算して、1週間・1日単位の具体的な学習目標をたてる。
- 目標の見える化 :スケジュールや進捗状況をカレンダーやアプリで記録し、達成度を確認できるようにする。
勉強を習慣化する
- 決まった時間に勉強する:朝食前に30分、帰宅後すぐに1時間など生活のリズムのなかに勉強時間を組み込む。毎日同じ時間に行うことで、脳が勉強モードに入りやすくなる。
- 「ルーティン」をつくる:勉強に取り掛かる前の短い「儀式」を決める。
(例:コーヒーを 入れる、特定の音楽をかける、机の上を片付ける)
これにより、スムーズに学習に入ることができる。 - 無理のない範囲で始める:最初から長時間勉強しようとせず、1日15分など、無理なく 続けられる量から始める。慣れてきたら徐々に時間を延ばしていく。
モチベーション維持の戦略を練る
- ポモドーロ・テクニック:25分間集中して勉強し、5分間休憩するといった方法を取り入れ、脳をリフレッシュさせながら効率的に学習します。
- 周囲への宣言: 家族や友人に資格取得を目指していることを宣言することで、適度な緊張感を持って取り組めます。
- 休憩とご褒美: 適度な休憩を取り入れ、目標達成時には自分へのご褒美を用意するなどオンとオフの切り替えを意識します。
資格を選ぶ際は、単に人気や難易度だけではなく、 「自身のキャリアプランにあっているか」、「将来性や需要があるか」「今の自分で無理なく取得できるか」 といった点を総合的に考えることが重要です。
着実に学習を続け、目標の資格取得まで頑張りましょう!

