今日は、皆さんと一緒にAIDMAとAISASの消費者購買行動の違いについて、詳しく見ていきたいと思います。
皆さんは、こんな悩みがあったりしませんか?
「この2つの購買プロセスはどんなものか、そもそも違いがよくわからない・・・」
「AIDMAモデルって耳にするけど、時代的にもう古いんじゃない?」
「どのモデルに合わせてマーケティングに生かしていったらいいのかな?」
と不安に感じている方も、この記事でスッキリわかるかと思います。
この消費者購買モデルとはどんなプロセスなのか、さっそく紐解いて行きましょう。
歴史ある古典的な消費者行動モデル AIDOMA
AIDMA(アイドマ)とは、お客さまの購買決定のプロセスを説明する古典的なモデルの一つです。
お客さまが商品やサービスを認知して、購入までのプロセスをパターン化したものになります。
消費者購買行動の流れを表したもので、古くからマーケティング施策を考える時の基本として必ず登場しますので、マーケティングに関わっている人は一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
古典的と言っても決して古い、という意味ではありません。
今でもお客さまの購買行動に合わせた適切なマーケティング戦略を立てるうえで、今でも大変有効な手段です。
そして、新しい各モデルも「AIDMAの法則がベース」として根底にあります。
AIDMAは次の5つのステップから成り立っていますので、見ていきましょう!
「Attention(注意)」「Interest(興味)」「Desire(欲求)」「Memory(記憶)」「Action(行動)」の頭文字を取っています。
そんなスタンダードな行動理論を詳しく説明していきます。
- Attention:その商品を知って
- Interest:興味を持って
- Desire:欲しいと思うようになって
- Memory:記憶に残して
- Action:購買行動に至る
この5つのプロセスは、大きく3つに分けることもできます。
「Attention」、「Interest」、「Action」 です。
次に、AIDOMAの特徴を見ていきましょう
このモデルは、1920代にアメリカのサミュエル・ローランド・ホールによって提唱されました。
歴史のあるAIDMAが長年にわたって参照され続けた理由は、その『シンプルさ』にあります。
お客さまが製品を知って、興味を持って、欲求を抱いて記憶し、そして最終的に行動することで購買へと導きます。
この、一連のシンプルなステップは、消費者に対して適切なアプローチをするという、
マーケティングを考えるうえでも基礎的な理解としてとても役立ちます。
この、モデルを用いて消費者行動のプロセスを分析してペルソナ設定を具体的に役立てることができます。
最適なアプローチ方法をプロセスごとに検討することができ、そのタイミングに応じて適切なアプローチを行うことが可能です。それによって、効果的なマーケティング施策が期待できます。
◇では、具体例として、コンビニエンスストアでコーヒーを購入することを想像してみましょう!
「このコンビニエンスストアはコーヒーを売っているんだ?(Attention)」→「へぇ!カフェオレや他のフレーバーもあるんだ。(Interest)」→「コーヒー飲みたいな (Desire)」→「あ、確かカフェオレや他のフレーバーも売っていたよね (Memory)」→「買ってみよう!(Action)」
「こんなものがあるんだ」と知ってもらっても、高かったり、「これは美味しいかな?どんな味かな?」と、商品の情報があまりなくて興味を持ってもらわなければ、購入までには至らないですよね。
それから、コーヒーはそれほど高い商品ではありませんよね。
そういった場合は、AIDMAのプロセスで大きく3つに分けることもできる、とお伝えした通り、シンプルに下のように短いプロセスになるかと思います。
「コーヒー売ってる(Attention)」→「コーヒー飲みたい!(Interest)」→「買おう!(Action)」
いかがでしょうか。
「確かに、そうだよね!」とピン!とそのイメージが頭に浮かんだ方も多いのではないでしょうか。
そう言ったお客さまの心理を考えるのも、どのモデルに当てはめるかよりとても大切になります。
Web時代の消費者購買行動モデル AISAS

AISAS(アイサス)とは、AIDMAをインターネット社会に適応させた消費者行動モデルです。
Attention(認知・注意)・Interest(興味・関心)・Search(検索)・Action(行動)・Share(共有)の頭文字を組み合わせた造語で、消費者が実際に商品を認知してから、購入するまでのモデルの一つです。
次の5つのステップで構成されています。
- Attention:その商品を知って
- Interest:興味を持って
- Search:検索する
- Action:購買行動に至る
- Share:感想を共有する
AIDMAとの違いは、「検索」と「共有」にあります。
AISASの特徴は?
この特徴を詳しく見ていきましょう!
このモデルはAIDMAの進化系とも言われていて、2005年6月に電通が商標登録した用語です。
AISASの特徴は、「Search:検索する」と「Share:感想を共有する」です。
インターネットが普及し、インターネットが主流になってきて、多くの情報を集めることが
できるようになりました。
◇Search:検索する
みなさんも、商品やサービスなどに興味を持ったら、まずはインターネットで「検索」したりしますよね。そして、商品情報や口コミやレビューを調べたりします。
これは、AIDMAモデルにはなかったフェーズです。
SNS広告やwebサイトなどを通して、購入者に商品の情報を共有してもらって、
新しく商品購入を考えている人の判断材料につながっていきます。
購入者は他製品との比較と検討をし、見比べながら購入するか判断します。
◇Share:感想を共有する
みなさんは、購入した商品の写真や感想をSNSや口コミに投稿したり、周りの人に共有したことはありますか。
このモデルの「シェア」とは、購入者に感想や評価を共有してもらうことです。
インフルエンサーなど、第三者の声も大きな売上アップにつながっていきます。
まとめ
今回は、主に2つの購買モデルを紹介しました。
この2つの大きな違いは、主に、「時代背景」、「主役」、「重視」されていることの3つの点になります。
現在では、さらに新しく次世代購買モデルも色々出てきています。
下記に、いくつか記載していますので、是非、そちらも参考にしてみてくださいね。
最新のモデルでは、購入で終わるのではなく「顧客満足度」が重視されていて、
顧客満足度を上げれば、共有、再度購入(リピート)に繋がっていきます。
購買モデルは多様なため、どのモデルに当てはまるかではなく、
お客さまが、製品を購入したり利用したりする際の一連の行動や感情の推移を考えることが、重要なポイントになります。
それぞれのモデルを組み合わせながらマーケティング戦略立案に活かすことで、大きな成果を上げることが期待できます。
◇ 参考 ◇
■AISCEAS(アイセアス):AISASにComparision(比較)とExamination(検討)を追加したモデル
■AIDCAS(アイドカス):Attention (注意)、Interest (興味・関心)、Desire (欲求)、Conviction (確信)、Action (購入)、Satisfaction (満足)(♡)
■SIPS(シップス):Sympathize(共感する)、Identify(確認する)、Participate(参加する)、Share & Spread(共有拡散する)
■Decax(デキャックス):Discovery(発見)、Engage(関係構築)、Check(確認)、Action(行動)、Experience(体験と経験)
■RsEsPs(レップス):Recognition(認識する)、Experience(体験する)、Purchase(購買する)小文字のsは、Search、Share、Spread の意味です。

