自社商品やサービスのブランディング価値の向上を目的としたWebサイトを「ブランディングサイト」といいます。企業ブランディングに欠かせないのがこのブランディングサイトです。
この記事ではWebブランディングについて詳しく解説していきます。
目次
Webブランディングとは？目的や基本を解説
Webブランディングとは、自社のWebサイトのデザインやコンテンツを通じて、企業ブランドの価値やサービスの魅力をユーザーに伝えることを指します。
自社の魅力、ブランドをWebサイト上でユーザーが心地よく体験できるようにするためのブランディング手法です。
市場が多様化していく現代において、自社の存在感や信頼性を高めるため、自社のWebサイトを通じてブランドの価値や魅力を伝えることはメリットが大きいと言えます。
Webブランディングの目的
Webブランディングがもたらす目的や効果は主に次の2点が挙げられます。
- Webブランディングの目的１：ターゲットとなるユーザー顧客層へ企業ブランドの価値が効果的に伝わり、顧客との関係性を深めること
- Webブランディング目的２：企業ブランドの認知度の向上や信頼を獲得し、熱心なファンを生み出すこと
ブランディングサイトとコーポレートサイトの違い
ブランディングサイトを考えた際、通常の企業コーポレートサイトとの違いはなんでしょうか。
コーポレートサイトとは
コーポレートサイトとは主に、企業理念、事業内容、会社概要、問い合わせフォームなどで構成される企業情報を発信するWebサイトです。
コーポレートサイトを訪れるユーザーは、企業情報を得るために訪れるケースが多く、ユーザーとしては、既存顧客や消費者が多い傾向があります。
一方、ブランディングサイトは企業ブランドへの共感を生み出すためのサイトで潜在顧客が見込まれます。企業そのものを認知できるコーポレートサイトとブランディングサイトとでは目的が異なります。
ブランディングサイトを制作する手順と３つのポイント
ブランディングサイトを制作する際は、ブランディング視点を持ったWebサイトのデザインを制作することが大切です。
では、どのようなWebサイト設計が企業ブランディングを向上させるのか、3つのポイントを紹介します。
- ブランディングサイトの制作ポイント１.自社が目指すブランド価値を決める
- ブランディングサイトの制作ポイント2.Webサイト体験のゴールを設計する
- ブランディングサイトの制作ポイント3.Webサイトデザインとページの制作
ブランディングサイトの制作ポイント１.自社が目指すブランド価値を決める
自社ブランドの目的や方向性、ターゲットとなるユーザー層、魅力などの視点から、自社の企業ブランドがもたらす価値について社内で十分な分析を行います。
ブランドの価値やストーリーを深堀することで、ユーザーに選ばれる理由を明らかにしていきます。
ブランディングサイトの制作ポイント2.Webサイト体験のゴールを設計する
ユーザーが心地よいサイト体験を達成できるために具体的な戦略を設計します。
サイトを訪れるユーザー像を明らかにし、Webサイトの分析、リサーチなどを行いながら常にユーザーの視点で考え、分かりやすいWebサイト内の導線を設計します。
ブランディングサイトの制作ポイント3.Webサイトデザインとページの制作
設計した戦略を元にWebサイト全体をデザインしページを制作していきます。
満足度の高いWebサイト体験と、効果的にブランドコンセプトを伝えるため、ブランドの世界観を表現することが大切です。
ユーザーがWebサイトの中で迷わずブランドコンセプトを感じられる心地よい体験をし、ほしい情報に辿り着けるようにデザインすることで、ユーザーにとってストレスがなく満足度の高い体験を提供できます。
効果をもたらすWebブランディングサイトの成功事例
近年の企業ブランディングでは、単に商品やサービスを訴求するだけでなく、ユーザーの体験価値を軸にしたブランドサイト設計がより重要になっています。
サイト設計やブランド体験を通じて、ユーザーに満足度の高い体験を提供したブランディングの成功事例を紹介します。
無印良品（MUJI）のブランディング事例
- ブランド：「感じ良いくらし」を実現するシンプルなライフスタイルブランド
- コンセプト：無駄を省き、本質を重視した暮らし
- ユーザー体験：商品そのものだけでなく、Webサイト全体の世界観が統一されており、情報の過不足がない。ECサイトではユーザーが自分のペースで探しやすいサイト設計となっている。
- ブランディング効果：シンプルで美しいUI/UXにより、サイトを訪れたユーザーがブランド価値を体験することができ、ユーザーの購買意欲が高まる導線となっている。
Starbucksのブランディング事例
- ブランド：「サードプレイス（家庭でも職場でもない第3の居場所）」を提供するカフェブランド
- コンセプト：心地よい時間と空間をコーヒーと共に
- ユーザー体験：Webサイトやアプリでもユーザーに向けた情報発信や会員向けサービスが丁寧に設計されている。
- ブランディング効果：ECサイトにおけるコーヒー豆やギフト商品の販売を通じて、家庭におけるブランド体験を提供している。際立った広告を打ち出さなくても、効果の高いWebブランディングによってユーザーに満足の高い体験を提供し続けている。
Nikeのブランディング事例
- ブランド：挑戦・情熱・限界突破を象徴するスポーツブランド
- コンセプト：“Just Do It”という行動喚起
- ユーザー体験： ECサイトではユーザーの履歴や興味に合わせたパーソナライズ機能が充実している。カスタムスニーカー（Nike By You）などもユーザーがブランドの一部になれる体験として評価が高いといえる。
- ブランディング戦略： Webサイト上のコンテンツ（ストーリー、インタビュー、トレーニング情報）を通じて、ブランドの価値とユーザーをつなげている。
まとめ
Webブランディングとは、自社のWebサイトを通じてブランド価値やサービスの魅力をユーザーに効果的に伝える手法です。企業情報を提供するコーポレートサイトとは目的や役割が異なる点を覚えておきましょう。
Webブランディングサイトを制作する際は、自社ブランドの価値・コンセプト・ユーザー体験などのポイントを明確化することが重要です。ユーザー体験を意識しデザインやユーザーに使いやすい設計をすることで、より企業の価値がユーザーに伝わるでしょう。ユーザーにストレスなくブランドのコンセプトや価値を伝え、満足度の高い体験を提供することが成功の鍵となります。
