会社の経理の人が使う帳簿などで0が出てしまったときに、見づらい、余計な情報をなるべく少なくしたいなどの理由から0を出すのではなく『―』(ハイフンと読みます。以下“―”で統一します。)を出す方法があります。
目次
0ではなく”―”を使うことのメリット
- 数字の0だとやりようによっては0ではなく何も出ない、もしくはセルがエラ―値となることがある
- 桁数が多い場合の表のときに0をだしてしまうと表全体が見た目として数字が多い印象になり見づらい
- ”―”だと数字ではないのでデ―タが何件あるかを調べる場合、関数のcountの対象から外れるので集計する場合使い分けできる
COUNT関数は対象になっているセル範囲の中に、数字が入っているセルがいくつあるのかを調べて教えてくれる関数です。
というようなものになるのです。空白のセルに0と入っているか”―”が入っているかによって集計数が異るのです。つまり数字か文字の違いはそういったところにも影響をします。ですのでデ―タを集計する際に0とするのか”―”にするのかは目的によって大きく異なるのです。
例えば上記のような表ときに0の代わり”―”を活用してください。
このように受験者が欠席した場合に”―”を入れるようにするためにはどのようにするのかを解説します。
表示形式で行う
結論から言えば表示形式を変更することが一番簡単です。数回の操作によってすぐにできるのでまずはこちらを試してください。
表示形式とは?
表示形式とは例えば、1000という数字を¥1,000と出したり、2019/3/1を2019年3月1日と出すなど変更前と変更後の意味は同じかもしれませんが見え方を変更することができます。このことを表示形式と言います。エクセルでは様々なものに対応しており目的・用途によって使い分けを行います。これも極めれば1回1回設定を変更せずとも自動的に目的に応じた形画面上に出すことも可能です。
実際にやってみましょう
0の代わりに”―”を設定したいセルの範囲を選びます。『ホ―ム』タブの中にある『数値』グル―プの詳細設定をクリックすると、表示形式のウインドウがでてきます。でてきたウインドウの中に分類という項目があります。その中に『会計』というものがあるので設定をします。結果、¥マ―クもついて0であったセルの範囲が”―”になります。恐らくこのやり方が一番簡単だと思われます。
¥マ―クがいらないという方には『記号』のドロップダウンリストに最初から¥マ―クが入っているのですが、これを『なし』にすれば¥マ―クは消えるのです。
実際にすごく簡単にできましたね。ぜひ活用してください!
ユーザー設定のまとめ
- セル範囲選択
- ユーザー設定の書式
- 会計の設定を行う
- ¥マークが必要なければ記号をなしにする
IF関数で行う
計算の結果に”―”を入れたい場合はIF関数を使うことが可能です。
IF関数であれば”―”だけでなく他の記号を使用することも可能になります。
例えば下記のような表の場合です。
去年と今年のデ―タを比較して差額がなかった場合は”―”を入れて差額があった場合は計算の結果を表示させたいよう場面です。
IF関数とは
IF関数は『もし○○が△△であれば□□を◎◎にする』ものです。
条件の判定に使われる関数となり結構色んなことに使われる関数で覚えておくと便利です。
式に直しますと以下のような形です。
IF(論理式,真の場合,偽の場合)
論理式 | ここには条件となる対象の式が入ります。 |
---|---|
真の場合 | 条件が一致したときに何をするかを指定します。 |
偽の場合 | 条件が一致しなかったときに何をするかを指定します。 |
実際にIF関数を使って0の代わり”―”をだしてみましょう
上にある表を元に解説をしていきます。
まず対象となる1つのセルを選びます。今回で言えばD2が対象です。関数は数式バ―に直接順番通りに引数を指定して記述してもよいのですが、数式バ―のボタンを使えば少し楽につくることができます。
fxというボタンです。こちらを押すと関数のウインドウがでてきます。最近IF関数を使ったことがあればすでに候補の中にでているはずですが、最近使ったことがなければ検索をかけなければなりません。(関数は全部で120種類以上と言われており、たくさんあるのです!)
ウインドウの中央部にある検索条件が最初は「最近使った関数」になっていると思います。そこからドロップダウンリストを出して「すべて表示」に変更します。ここからIF関数を探します。
IF関数をみつけたらクリックしてOKを押します。
関数のウインドウがでてくるので論理式には『B2=C2』と打ちます。これはB2とC2が同じ値であればという意味です。真の場合には『―』をいれます。偽の場合に『B2-C2』を入れます。真の場合は条件に当てはまっていたときは”―”を出し、偽の場合にはそうでなければそのままB2-C2を行う意味です。
最後にOKを押します。最終的に計算の結果が0であれば”―”を出し、0以外であればそのまま計算の結果を出すという式ができました。
論理式 | B2=C2 |
---|---|
真の場合 | “―” |
偽の場合 | B2-C2 |
その後D6までオ―トフィルをかけてあげれば全体的にIF関数がコピ―されるので差額の列で同じようになります。
少し難しく感じたかもしれませんが、このIF関数は様々な場面で使うことができる便利な関数なので覚えておいても損はないと思いますよ!
<h3>IF関数のまとめ
- 計算の結果に”―”を入れたいセルを選ぶ
- 数式バ―のfxのボタンを押し関数のウインドウを出す
- IF関数を出す
- 論理式に計算の結果が0という条件の式を入れる
- 真の場合に”―”を入れる
- 偽の場合に元々必要であった式を入れる/li>
実際に僕も仕事で年間売上の明細表を作成したときに0を消して他の記号を代わりに使っております。理由は上記で言ったように件数を知りたいからです。何件の売上があったのかを知るためにはCOUNT()を使うことが妥当です。0だと数字なので数える対象となってしまい集計する際に面倒になります。集計を楽にするためには細かいですがこのようなことを少し工夫するだけで簡単に取れるようになります。
ぜひこの記事を読んで役立てていただければ幸いです。どうもありがとうございました!