マーケティングやWebサイト運営で必ず耳にする「コンバージョン」という言葉、初めて聞いた方にとっては「売上と同じ意味?」と混同しやすい用語でもあります。
実は、コンバージョンは売上とは別の概念・意味であり、Webマーケティングにおける非常に重要な指標です。本記事では、コンバージョンの正しい意味と売上との違い、そして実務での活用方法を詳しく解説します。
コンバージョンの意味を理解して、売上を上げる!利益を上げる!を達成しましょう。
目次
コンバージョンとは?その意味を知ろう!

コンバージョン(CV:Conversion)とは、訪問者・客・ユーザーがWebサイト・ホームページ上で企業が期待する行動を完了することを指す意味になります。
コンバージョン(CV)例
Webサイト・ホームページの目的によって異なるコンバージョン(CV)の具体的な例をみてより詳しい意味を理解しましょう。
- 商品を購入する
- 会員登録をする
- 資料請求を行う
- お問い合わせフォームを送信する
- メルマガ登録をする
- アプリをインストールする
- 無料トライアルを申し込む
コンバージョン(CV)は「売上」に限らず、企業の目的に応じて自由に定義できる指標です。
総コンバージョンの意味
アクションの回数をカウントします。1回の購入で複数商品を購入した場合、その商品数だけカウントされます。
コンバージョン(CV)の一般的なイメージです。
ユニークコンバージョンの意味
コンバージョン(CV)を達成した訪問者・客・ユーザー数をカウントします。複数回購入しても、訪問者・客・ユーザーは1人とカウントされます。
新規会員登録・資料請求などの人数を把握する有効な指標がユニークコンバージョンです。(会員登録や資料請求は1人1回が基本なので。)
マイクロコンバージョンの意味
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マイクロコンバージョンとは、Webサイト・ホームページの最終達成目的である「購入」「登録」「問い合わせ」などの「コンバージョン(CV)」に至るまでの中間地点で設定されるコンバージョン(CV)です。
コンバージョン(CV)までの行動把握で、問題の早期発見・早期改善が期待できるでしょう。
コンバージョン(CV)の指標「コンバージョン率(CVR)」とは?
コンバージョン率(CVR:Conversion Rate)
コンバージョン(CV)を評価するための代表的な指標がコンバージョン率(CVR:Conversion Rate)です。
Webサイト・ホームページへの訪問者・客・ユーザー数に対して、商品の購入や新規会員登録・資料請求などの「コンバージョン(CV)」(最終的な成果)に至った割合を示す指標がコンバージョン率(CVR)です。Webサイトの訪問者・客・ユーザーがとる行動を成果につなげたかの測定・予測する重要な指標であり、コンバージョン(CV)に至るまでのプロセスを改善することで、より多くの成果を達成することが可能です。
実際にコンバージョン率(CVR)を計算してみましょう。
コンバージョン率(CVR)の計算式

コンバージョン率(CVR)の計算例
| 訪問客数 | 購入者数 | コンバージョン率(CVR) | 実際の計算式 | |
|---|---|---|---|---|
| 例1 | 1000人 | 20人 | 2% | 20÷1000×100=2.0% |
| 例2 | 1000人 | 10人 | 1% | 10÷1000×100=1.0% |
コンバージョン(CV)と売上の違い

「売上」と「コンバージョン(CV)」には密接な関係があるが、同じではありません。
まず、売上とは?
企業が商品やサービスを客に販売・提供することで得た「収入の総額・金額」が売上です。
企業の業績や事業規模を示す指標となります。利益を獲得するための根本であり、企業の成長に不可欠な要素です。
売上と利益の違い
- 売上:事業活動で得られた収入の合計金額です。
- 利益:売上から原価や経費などの費用を差し引いた差額です。
売上が高くてもコストが高ければ利益は少なくなります。
コンバージョン率(CVR)と売上の重要な関係
Webサイトにおいて売上は、Webサイトへの訪問者数、コンバージョン率(CVR)、客単価(平均購入額)によって決定されます。

実際に売上を計算してみましょう。
コンバージョン率(CVR)と売上の計算例
| 訪問客数 | コンバージョン率(CVR) | 客単価(平均購入額) | 売上 | 実際の計算式 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 例1 | 1000人 | 2% | 1200円 | 24000円 | 1000×2%×1200=24000円 |
| 例2 | 1000人 | 1% | 1200円 | 12000円 | 1000×1%×1200=12000円 |
コンバージョン(CV)と売上の関係
コンバージョン率(CVR)が高ければ高いほど、効率よく成果が上がることを意味します。
なぜコンバージョン(CV)が重要なのか?
売上だけを追いかけても、施策の効果や改善ポイントが見えにくいことがあります。コンバージョン(CV)を設定することで、売上に至るまでの「中間行動」を分析できるのが最大のメリットです。
コンバージョン(CV)を追うメリット
- 改善点が明確になる:どの段階で離脱が多いのか分析できる。
- 将来の売上を予測できる:会員登録や資料請求の数から売上見込みを算出できる
コンバージョン(CV)を改善する方法
コンバージョン率(CVR)を高めるためには、訪問者・客・ユーザーの行動をスムーズに導く工夫が必要です。以下の方法が代表的な物です。
Webサイト入力フォームの最適化
入力項目が多すぎると離脱率が高くなります。ある程度絞ることでコンバージョン率(CVR)の改善が期待できるでしょう。
訪問者・客・ユーザーの行動を導線する部分の改善
「今すぐ登録」「無料で試す」といったボタンの文言やデザインを工夫するのもWebサイトの訪問者・客・ユーザーがとる行動の重要な部分になります。
Webサイトのページ速度の改善
Webサイトのページ読み込み速度が遅いと訪問者・客・ユーザーが離脱しやすくなります。Webサイト速度を最適化し、コンバージョン率(CVR)を向上させましょう。
Webサイトの信頼性の向上
Webサイトの口コミ、レビュー、導入実績などの掲載で訪問者・客・ユーザーへ安心感を与え、購入や登録を後押ししコンバージョン(CV)を改善できるでしょう。
スマホ最適化
スマホで見やすいWebサイトのデザインも、Webマーケティングで重要な施策です。
コンバージョン(CV)と売上についてのまとめ

- コンバージョン(CV)は訪問者・客・ユーザーにしてほしい行動(購入以外も含む)
- コンバージョン率(CVR)が高ければ高いほど、効率よく成果(売上)が上がる。
- コンバージョン率(CVR)を改善することで効率的に成果(売上)を伸ばせる。改善施策はフォーム最適化など多岐にわたる
「売上」は結果、「コンバージョン(CV)」は結果を生むプロセス。マーケティングやWebサイト改善を行う際は、この違いを正しく理解して分析・改善に活かすことが成功のカギとなるでしょう。

