ExcelをVBAマクロで効率化!自動化の8つの例とメリット解説

ExcelをVBAマクロで効率化!自動化の8つの例とメリット解説

業務でExcelを使っていて、効率化を図りたい、煩雑なルーチンワークを何とかしたいと思っている方は多いと思います。マクロで効率化できると聞くけど、マクロって何?マクロでどんなことができるの?マクロのメリットは?そんな素朴な疑問にお答えしていきます。そしてマクロを始めてみよう、導入してみようと思っていただければ幸いです。

マクロって何?

Excelを日常的に業務で使われる方は多くても、「マクロ」を知らない方もいらっしゃると思います。「マクロ」とは、Excelの様々な操作を自動化するものです。

Excelの機能の「マクロの記録」というのを聞いたことがある方も多いと思います。「マクロの記録」を用いると、一連の操作を記録し、同じ動作を一瞬で再現できます。

そのマクロを記述しているプログラム言語をVBA(ブイビーエー)「Visual Basic for Application」と言います。

マクロを作成する、VBAを組む、など、同じような使われ方をしていますが、マクロは自動化操作のことで、VBAはプログラム言語のことです。

マクロは「マクロの記録」によって、手軽に始められますが、複雑なマクロ作成にはプログラムの解読、修正が必要で、VBAの習得が必要不可欠となります。

こんな方におすすめ

こんな方におすすめ

Excelのルーチン作業をしているすべての方におすすめです。ルーチン作業だけど、「そんなに時間はかからない」「手作業でも苦にならない」と思っている方。業務が立て込んでいないときの10分は惜しくないですが、忙しい時の10分短縮は、宝となります。時間にゆとりがある時にマクロを組んでおけば、マクロは頼もしいツールとなります。

簡単なマクロから始めてみれば、複雑なマクロも組めるようになります。まずは簡単なマクロで成功体験を積んで、どんどん、複雑な業務をマクロで組んでいきましょう。

また、マクロは正確です。煩雑な作業であればあるほど、人が行うと、ミスが発生する確率が上がります。マクロを一度作成すると、正確に同じ作業をボタン一つで繰り返してくれます。日常の作業がボタン一つで終わってしまうことは、まるで魔法のようで感動します。

マクロを組めるようになればいいな、マクロで業務効率化ができればいいな、と漠然と考えているだけの状態から、まずは一歩踏み出しましょう。マクロで何ができるのか、具体例を知り、業務で何がマクロによって効率化できるのか、見ていきましょう。

ルーチンワークの自動化 8つの具体例

  • データー処理の自動化
  • グラフ作成の自動化
  • 印刷の自動化
  • アンケート処理の自動化
  • テキストファイルの一括読み込み
  • ExcelからPowerPoinへの自動転記
  • メールの送信
  • Web情報の取得

データー処理の自動化

元データから項目別に違うシートに転記したり、逆に複数のシートやブックから1つのシートにまとめたりできます。手作業では分かりにくい半角・全角変換や並び替え、集計、複雑な計算など、手順が明確であれば自動化ができます。1つ1つ手作業を組み合わせてマクロを作っておくと、毎日のルーチン作業を素早く終えられます。

グラフ作成の自動化・グラフの修正

グラフ作成の自動化はもちろん、せっかく作成したグラフの一部の修正作業もマクロVBAを用いれば簡単です。タイトルや軸の値、大きさ、色、配置など様々な指定ができます。数個のグラフならともかく、大量のグラフ作成・修正がある場合はマクロがあれば大幅な効率化が図れます。

印刷の自動化

Wordの差し込み印刷って便利ですよね。名簿から宛先シールを作成された方も多いかと思います。Excelには差し込み印刷機能はありません。しかしマクロを用いれば、どんな書式でもWordのような差し込み印刷が可能となります。

マクロを組んでしまえば、Word差し込み印刷よりボタン一つでできるので早いですね。

アンケート処理の自動化

アンケートの集計作業もマクロで簡単に行えます。選択肢の集計はもちろん、記述部分の集約も行うことができます。集計したいアンケートをフォルダーの中にいれ、フォルダーを選択すれば、すべてのアンケートを自動で集計してくれます。

集計のグラフ作成も連動させれば、アンケートのレポートがすぐに完成しますね。

テキストファイルの一括読み込み

Excelファイルでないテキストファイルデータもマクロで操作できます。実験データなどのテキストファイルも一括でExcelに取り込むことができます。

ExcelからPowerPoinやWordへの自動転記

Excelの表やグラフをPowerPointやWordへ転記ができます。テキストデータからExcelに読み込み、グラフを作成し、最終的にPowerPointで報告書をまとめる、という流れも、マクロを組み合わせておけばボタン一つで完了します。

メールの送信

Outlookを連携させて、たくさんのメールを一括して送信することができます。定型文の宛先に相手先の名前を入れることもできます。手作業だと、大変な手間がかかりますが、早く、ミスなく作業を終えられます。

Web情報取得

自動でWeb情報を取得することができます。Webサイトを特定し、そこから必要な情報をリストアップできるので、情報収集の手間も時間も省けます。

マクロVBAのメリット

マクロVBAのメリット

導入コストがかからない

Excel機能の中に含まれているので、導入コストは不要です。Excelさえあれば実行が可能です。

Excelのファイル>オプション>リボンのユーザー設定から、開発(下のほうにあります)の空欄にチェックを入れれば、使えるようになります。

マクロは大量データの扱いには向いていないといわれます。大量のデータに対して複雑な処理を行うと、非常に時間がかかったり、フリーズしてしまうことがあるのです。大量のデータを取り扱うのでしたら、同じMicrosoft社のAccessや他のプログラム言語の方が向いています。しかし、1万くらいのデータでしたら、ほとんどの場合、問題なくマクロで対応できます。

「vba 高速化」で検索をかければ、色々な提案があります。数百のグラフ作成が20分以上かかっていたのが、「配列」を取り入れることで1分ほどで終わったこともあります。色々なテクニックを使えば、大量データでもマクロで対応できる場合があります。

他のプログラム言語に比べて簡単で習得しやすい

他のプログラム言語に比べて簡単で、初心者でも始めやすい言語です。

Excelにはマクロの記録という機能がついているので、手軽に作業の流れを記録できます。そこから、VBAを読み解き、カスタマイズしたりアレンジできます。

簡単なマクロ作成から始め、徐々にステップアップして複雑なマクロ作成に取り組んでいけます。

まとめ

Excelのルーチンワークがある人は、マクロを始めることをおすすめします。業務の中で自動化できる部分が特定できましたら、時間が比較的ある時に、挑戦してみましょう!
コストもかからず、今すぐに始めることができます。