AutoCADで座標入力をする方法(相対座標入力)

今回はAutoCADで座標入力をする方法をご紹介します!座標入力というのは、X軸やY軸といった座標軸を使った入力のことです。自分がどこの点に向けて線を引きたいかが分かっている場合は、座標入力は便利な機能です。基本的な機能ということでぜひ覚えておきましょう!

相対座標入力を使うにはAutoCADの「座標軸」に慣れよう

AutoCADで相対座標入力を覚えるにはまず、座標の考え方に慣れましょう。座標というのは方眼紙のように、横軸(X軸)と縦軸(Y軸)の二つで平面をとらえる考え方です。AutoCADには原点(Xが0、Yが0の点)が設定されているため、その点を基準に横にいくつ移動する、縦にいくつ移動する、と値を決めて点を取ることができるようになっています。

座標の考え方を覚える!座標は2種類「相対座標」と「絶対座標」

座標には「相対座標」と「絶対座標」の2種類があります。どちらも座標軸を使った考え方ですが、基点にする点を絶対値で考えるか任意の値で考えるかの違いがあります。CADで図面を作成するときは座標の考え方は切っても切れないものですので、基礎知識としてしっかり覚えたいところです。詳しく見てみましょう!

絶対座標AutoCAD上の原点(0,0)を常に基準として座標位置をとらえる。「原点から右にいくつ」、「原点から上にいくつ」、というように常に原点からの距離を入力しなければならない。
相対座標自分が決めた任意の点を基準にして座標位置をとらえる。「この点から右にいくつ」、「この点から上にいくつ」というように自分で決めた点からの距離を入力する。任意の点からの距離を入力できるため、図面作成では相対座標入力の方が使われる場面が多い。

AutoCADで相対座標の入力をするには「@」が必要

任意の点から線を引けるので、実際によく使われるのは「相対座標」の入力方法です。相対座標には「@」を使います。いつでも取りたい点の位置が分かるとは限らないため、正しい位置に点や線を引くには相対座標の入力が必要になるわけです。では、AutoCADで相対座標を入力する方法をご紹介します!

【@X値,Y値】@の後にXの移動距離とYの移動距離を入力する

線コマンドなど使いたいコマンドを選んでいる状態で、今いる位置から横にいくつ、縦にいくつ移動したいか、という入力方法が相対座標入力ですので、
例えば、「今いる位置から右に100、上に150移動した点を取りたい」という場合は、「@100,150」と入力します。そうすると次の点が、今いる点から右方向に100、上方向に150移動した場所に取られます。右上がりの直線が出来上がりますね。
ちなみに、X座標は横軸なので正の値を入力すると右方向を、負の値を入れると左方向を指定できます。同じくY座標は縦軸なので正の値を入力する上方向を、負の値を入れると下方向を指定できます。

相対座標入力は関係ない点からも距離を測れる

相対座標入力の便利なところは、任意の点からの距離を測れるというところ!必ずしも自分が決めた点からではなく、すでに図面にある端点や中点といったポイントからも距離を指定して入力することができます。
例えば、「すでにある円の中心から左に30、下に100移動した位置に線を引きたい」という場合は、線分コマンドで円の中心を指定(クリック)してから「@-30,-100」と入力します。そうすると円の中心から左に30,下に100の位置に向かって線が引かれます。

AutoCADで座標入力をする方法(相対座標入力) まとめ

AutoCADで座標入力をする方法(相対座標入力)をご紹介しました。参考になりましたでしょうか?基本操作ではあるものの、実務から覚えたという人だと、いまいち理屈が分からないことが多い機能ですよね。いざという時に使うと便利で、CADソフトでは考え方の基準になっている部分なので、あまり使わないという方でも知識としてはあると助かる内容だと思います。勉強に役立ててくださいね!