Illustrator基本操作】イラレで切り絵風のイラスト制作

【Illustrator基本操作】イラレで切り絵風のイラスト制作

Illustratorで、イラストに工夫をして立体的な切り絵風のデザインを加えてみます。
変形して立体的に見せるため、シアーツールや自由変形ツールが大活躍します。
今回は切り絵風のデザインですが、例えばイラストやロゴをポスターやカードといったグッズにする際の
モックアップ(完成イメージ)の作成にも役立つと思います。

操作方法は動画で配信しています。記事の下部にYoutube動画を貼っていますので、気になる方はご確認ください!

シアーツールや自由変形ツールを駆使し、切り絵風デザイン

最終的にはポップアップの切り絵風のデザインに仕上げますが、
まずは平面的にイラストを完成させていきます。
土台になる紙をイメージして長方形ツールでシェイプを描画しましょう。

ベースになる絵を作成

今回はジンジャーブレッドマン、クッキーのイラストを準備しました。
楕円形ツール、多角形ツール、ペンツールを組み合わせて描画しています。
土台になるクッキーの部分はパスファインダー → 合体 で一つにしておきましょう。

パス上文字ツールで文字作成

シアーツールや自由変形ツールを駆使し、切り絵風デザイン

文字を追加します。円弧上にアーチを描くようにするため、
まず楕円形ツールでベースのパスを準備します。塗り・線は任意の設定で構いません。(文字を入れると消えます)
パス上文字ツールで楕円をクリックします。パスに沿って文字が入力できますので、入力しましょう。
入力後に文字を動かすには、選択ツールに持ち替えて文字列の先頭に表示される縦棒(ブラケット)を動かします。

パスのオフセット

パスのオフセット

土台のクッキーのオブジェクトをパスのオフセットで外側に複製します。
土台から切り離して立ち上がる部分になります。

参考画像では、わかりやすいようにオフセットされた部分を緑に変えています。

クッキーのオブジェクトを選択し、オブジェクト→パス→パスのオフセットで数値を入力すると、
数値の分膨張した範囲でパスが複製されます。

土台

参考画像では、わかりやすいようにオフセットされた部分を緑に変えています。

余分な部分を削除

余分な部分を削除
紙の折れて立ち上がる部分は不要なので削除します。
ガイドになる水平線をペンツールで描画し、ガイドの線と先ほどオフセットされたオブジェクトを選択し
シェイプ形成ツールでAlt(option)を押しながらクリック。クリックした部分が削除されます。

これで、平面の状態でイラストが完成しました。

シアーツールで立体的にする

ここから、平面的なイラストを立体的に見せていきます。
上から見たような角度にするため、図形を変形するのにシアーツールや自由変形ツールを使用します。

まずは台紙の部分から。

台紙を立体的にする

台紙を立体的にする

台紙として描画した長方形を選択し、シアーツールで変形します。

  1. 変形したいオブジェクトを選択
  2. シアーツールをダブルクリック
  3. 方向は「水平」をチェックし、シアーの角度を入力(10〜40度程度)

さらに立体的に見せるために、自由変形ツールを使用します。
奥に行くほど幅が狭くなるよう変形すると、遠近感が出て立体的に見えます。

  1. 変形したいオブジェクトを選択
  2. 自由変形ツールを選択
  3. 遠近変形モードにし、奥の幅を狭くする

自由変形ツールの遠近変形は、一箇所を動かすと他も連動します。
例えば幅を狭くするのに、左のアンカーを動かすと右のアンカーも動く、というように
アンカーを個別に動かすより、効率的に綺麗に変形することができます。

イラスト部分を立体的にする

>イラスト部分を立体的にする

台紙を立体的にした要領で、イラスト部分も立体的に仕上げていきます。

仕上げに影を作成する

完成に近づけていきましょう。紙に影をつけていきます。

台紙そのものにグラデーションで影を設定

台紙そのものにグラデーションで影を設定

薄いグレーから白のグラデーションを入れるだけで、ぐっと立体的に見えます。
折って立ち上げた紙のオブジェクトにグラデーションを設定し、
上から白、グレーとなるようなグラデーションをかけます。

立ち上げた台紙の後ろに影を設定してぼかす

>立ち上げた台紙の後ろに影を設定してぼかす

立ち上げた台紙を複製します。後ろに影をつけるので、
コピー(ctrl+c)のあと、背面へペースト()をするとよいでしょう。
ペーストした影の部分を、シアーツールと自由変形ツールで変形します。
縦につぶすイメージです。

色は塗りを黒に設定します。
なじむよう、ぼかしをかけましょう。

  1. ぼかしたいオブジェクトを選択
  2. 効果→ぼかし→ぼかし(ガウス)

影の色が濃すぎる場合は、透明パネルで不透明度を下げて調整しましょう。

影の色が濃すぎる場合は、透明パネルで不透明度を下げて調整しましょう。

Illustrator基本操作】イラレで切り絵風のイラスト制作 まとめ

いかがでしたか?イラストを元に、立体的な切り絵風のデザインの作成方法を確認しました。
変形を綺麗に行うためにシアーツール・自由変形ツールが活躍しました。
また、立体的なデザインを作成する際は、影の演出が重要です。
紙に薄くグラデーションをかける、背面にぼかした影を入れるなどで
効果的に立体的に見せましょう。

操作手順は動画で紹介しています。下記からご覧ください。
SoftCampusのYoutubeチャンネルでは毎週水曜に、Illustratorのレッスン動画を配信中です。