AutoCADでトリムができないときの原因と解決法!

AutoCADでトリムができない!トリムコマンドの解決方法とは?

AutoCADのトリムは数あるコマンドの中でも特に使用する機会が多いコマンドですが、「AutoCADでトリムができない」「トリムがおかしい!AutoCADが変になった?」という記事やコメントも多いように、トリムは上手くできなくなることがあるCADコマンドの一つです。トリムを使っていて「切り取りエッジと交差していません」「このオブジェクトはトリムできません」とコマンドラインに表示されると焦ってしまいますよね。今回はトリムコマンドのおさらいをしつつ、AutoCADでトリムができないパターンを原因別に解説していきます。

トリムってAutoCADでよく使う?どのようなコマンドなの?

まず始めに、AutoCADでよく使うトリムがどのようなコマンドなのかをざっくりと確認しておきます。トリムができない!というAutoCAD初心者の方は、そもそもコマンド操作自体に慣れていないことも多いです。2Dでコマンドラインに表示されるオプションは最低限押さえておきましょう。

オプション説明
フェンスフェンスに触れている図形を全て選択する
交差2点で囲った範囲に入るもしくは触れている図形を選択する
投影モードトリムをする際の投影モードを決定する
エッジ図形を他の仮想エッジでトリムする
削除交差していなくても選択した図形を削除する
元に戻すトリム操作の直前の状態に戻す

オートキャドにおけるトリムの仕様上、基本的にエッジが交差していなければトリムができないのですが、オプションの中の「削除」を選択しておけば、交差していなくても選んだ図形を消すことができ便利です。また、「元に戻す」も覚えておくとミスをしたときのやり直しがスピーディに行えます。このように、トリムコマンドのオプションを覚えておくことはトリムの効率に関わってきます

AutoCADでトリムが上手くいかないときの原因と解決の仕方

続きまして、AutoCADのトリムが上手くできないときにどんな原因があるのか、またその解決方法について確認していきます。代表的なパターンは以下の通りです。

  • 3次元情報を持っているCADデータを取り込んだとき
  • 図形がポリラインになっているとき
  • ユーザ座標系(UCS)が設定されているとき
  • ピックボックス(PICKBOX)サイズが極端に小さいとき
  • エッジモードが延長になっているとき

それぞれについて、対処法を解説していきます。

3D情報を持っているCADデータを取り込んだとき

AutoCAD以外のCADなどで作成した3Dデータを含むデータを取り込む際は、トリムや延長がうまくいかない場合があります。対策は、プロパティのzの値を0にするだけで大丈夫。x、yはそのままにして問題ないです。

図形がポリラインになっているとき

線分と思いきや、ポリラインになっている場合もAutoCADでトリムができない原因の一つです。この場合は、分解コマンドでポリラインを線分に変換してしまえば解決できます。

ユーザ座標系(UCS)が設定されているとき

図面にUCSと呼ばれるユーザ座標系が設定されている場合もトリムができなくなる可能性があります。PLANコマンドを使って「w」を入力、Enterキーを押すとワールド座標系(WCS)に変更ができ解決します。

ピックボックス(PICKBOX)サイズが極端に小さいとき

ピックボックスのサイズが極小になっていても選択が上手くできず、結果トリムができない状態になりかねません。OPTIONSコマンドを使い、選択タブからピックボックスサイズをスライドして見やすい大きさまで拡大すれば選択が楽になりトリムしやすくなります。

エッジモードが延長になっているとき

トリムを使う際にエッジモードが延長になっていることもトリムが上手くいかない一因です。コマンドラインで非延長に設定するためエッジ延長モードを「n」、Enterキーの順番で押せば解決します。

トリムができない!AutoCADのトリムコマンドで困ったときの解決方法 まとめ

ここまで、AutoCADでトリムができない場合の原因と、解決する方法についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。AutoCADではトリムは必須のコマンドで使用する場面も多いですが、「トリムで上手くいかなくて困った」という経験はCADを使ったことがあるなら経験している方もいらっしゃいますよね。そんなときに解決策を知っていれば、トリムをより効率よく活用できること間違いなしです!