Excel(エクセル)には財務関数がたくさん用意されています。
その中で、今回はIPMT(インタレスト・ペイメント)関数とISPMT(イズペイメント)関数を紹介します。
どちらも、ローンの返済の金利部分を求める関数という部分は同じなのですが、返済金額の算定の方法が違います。
具体的には、元利均等返済と元金均等返済の違いになります。この違いも確認していきましょう。

元利均等返済の利息相当分を計算するIPMT関数

IPMT関数は、ローンの返済において元利均等返済の方法で、特定の期の利息相当分を計算する関数です。

=IPMT(利率,期,期間,現在価値,[将来価値],[支払期日])

利率利率を指定します。
金利相当分の金額を求めたい期を指定します。
期間返済期間を指定します。
現在価値現在価値を指定します。借入額を指定します。
将来価値将来価値を指定します。借入金を完済する場合は0を指定します。
支払期日返済が期首に行われるか期末に行われるかを指定します。期首の場合、通常は1を指定します。
0または省略期末(たとえば、月払いの場合は月末)
0以外の値期首(たとえば、月払いの場合は月初)

例えば下記のような場合であればどうなるでしょうか。

50万円のローンを支払い期間1年、毎月支払いの金利を求める(元利金等返済)

1期目(1回目)の金利相当額を求めるとします。
1期目(1回目)の金利相当額を求めるとします。

月々支払いの支払い期間に合わせるために、年利を12で割り、期間には12をかけています。

月々支払いの支払い期間に合わせるために、年利を12で割り、期間には12をかけています。

するとこのように、1回分の金利が計算できます。

するとこのように、1回分の金利が計算できます。

元金均等返済の利息相当分を計算するISPMT関数

ISPMT関数は、ローンの返済において元利均等返済の方法で、特定の期の利息相当分を計算する関数です。

=ISPMT(利率, 期, 期間, 現在価値)

利率利率を指定します。
金利相当分の金額を求めたい期を指定します。最初の期は0、次の期は1……、というように指定します。
期間返済期間を指定します。
現在価値現在価値を指定します。借入額を指定します。

こちらも例を取って確認してみましょう。

50万円のローンを支払い期間1年、毎月支払いの金利を求める(元金金等返済)

1期目(1回目)の金利相当額を求めるとします。

期間を合わせるために年利で表示されている利率は12で割り、期間に12をかけています。

期間を合わせるために年利で表示されている利率は12で割り、期間に12をかけています。

すると金利が計算できました。これは1回の支払い分の金利です。

IPMT関数とISPMT関数の違いは?

さて、IPMT関数とISPMT関数は、両方ともローン返済の金利相当額を求める関数だとわかりました。
どのような場面で使い分けをするのでしょうか?

ローンの返済額の決め方の違いで使い分けをすることになります。

  • IPMT関数…元利均等返済
  • ISPMT関数…元金均等返済

ローン返済の仕組みの基礎知識

ローン(借入金)返済の返済額には、元金と利息が含まれます。
元金返済額と利息支払額を合算して支払うわけですが、
返済額の中での元金と利息の割合の決め方の種類が分かれてきます。
元利均等返済は元金と利息を合算した支払い金額が毎期定額、元金均等返済は支払い金額のうちの元金の金額が毎期定額(支払い総額は毎期少なくなっていく)です。

元利均等返済とは

毎月支払う返済額が一定となる返済方法。
返済額(元金+利息)が一定のため、返済計画が立てやすい。
元金均等返済に比べて、返済開始当初の返済額を少なくすることができる。

デメリットとしては、同じ借入期間の場合、元金均等返済よりも総返済額が多くなる。
また、借入金残高の減り方が遅くなる。

元金均等返済とは

毎月支払う返済額のうち、元金の額が一定となる返済方法。
返済額(元金+利息)は返済が進むにつれ少なくなっていきます。
元利均等返済に比べて、元金の減少が早いため、同じ借入期間の場合、元利均等返済よりも総返済額は少なくなります。

デメリットとしては、返済開始当初の返済額が最も高いため、当初の返済負担が重く、借入時に必要な収入も高くなる。

というわけで、どちらの方法を使用しているかによって関数を使い分ける必要があるのです。

ここがポイント!

元利均等返済の場合はIPMT関数、
元金均等返済の場合はISPMT関数を使用する!

似ている関数ですが、使用方法を間違えると違う結果になってしまうので気をつけましょう!

ローン返済の金利相当分を計算するIPMT関数とISPMT関数【まとめ】

Excelにある財務関数の種類である、『IPMT』と『ISPMT』の書き方と使い方について紹介しました。
ローン返済の1回分の金利を求める際に使用できる関数ですが、
使用する際は引数の期間を合わせることと、元利均等か元金均等かによって関数を使い分けることを注意しましょう!