RFM分析はエクセルでできる!3ステップで顧客分析の方法を解説

RFM分析はエクセルでできる!3ステップで顧客分析の方法を解説

顧客向けマーケティング戦略を策定する事が急務である方向けに、身近なExcelを用いてのRFM分析手法を簡潔に分かり易く説明します

デシル分析とRFM分析による顧客向け販売戦略

顧客分析は、顧客の属性や購買行動を分析し、より効果的なマーケティング戦略を立案する為の手法です。デシル分析では、顧客を購買金額などに応じて10のグループに分け、各グループの特徴を把握します。RFM分析は、顧客の最終購入(注文)日、顧客の購入(注文)頻度、顧客の購入金額の3つの指標で顧客をグループ化して分析します。これらの方法を使い、顧客データを活用した効果的な顧客向けマーケティング戦略を立てることができます。

デシル分析概要

すべての顧客を商品の購入金額順に10等分し、各グループの顧客購買データを読み解く手法がデシル分析です。
比較的簡単な手法であり、顧客分析の第一歩とも呼ばれています。

RFM分析概要

顧客の購入金額、購入(注文)頻度、最終購入(注文)日の3つの指標からデータを読み解く手法がRFM分析です。
指標の数が多い分、より正確な顧客分析が可能です。

デシル分析・RFM分析の違い

デシル分析の指標は「購入金額」のみの為、簡単に顧客データ分析できますが分析結果が単調となりがちです。
RFM分析は「購入金額」「購入(注文)頻度」「最終購入(注文)日」という複数の指標がある為、より詳細なデータ分析が可能です。
但し、かなり複雑なデータ分析となるため、ある程度の経験がなければ難しいかもしれません。
初心者の方はまずはデシル分析からはじめ、慣れてきたらRFM分析を取り入れてみるのがおすすめです。

デシル分析とRFM分析の具体的な事例

デシル分析とRFM分析がどのように活用されているのか、具体的な事例をご紹介します。
尚、RFM分析は、少し複雑な分析手法となりますので身近な分析ツールとしてExcelを利用した事例で紹介します。

デシル分析の具体的な事例

  1. 全顧客、もしくは分析したい顧客の購買データを用意する
  2. 顧客の購入金額順にデータを並び替え、10等分する
  3. 各グループが全顧客の合計売上の何割を占めているか算出する
  4. グループごとに異なる顧客販促施策を立てる

100人の顧客がいる場合

まず、購入金額順に1グループ10人、合計10個のグループを作ります。
次に各グループが全体売上の何割を占めるか算出した結果、1〜5位グループが全体売上の80%、6〜10位グループが20%を占めていました。
この場合、上位5グループと下位5グループの人数は50人ずつで同数ですが、購買力に大きな差が生じていることがわかります。
よって、上位50人に集中して販促行動を行い、リピート率を上げるのが得策ということになるのです。

ExcelによるRFM分析の具体的な事例

身近な分析ツールであるExcelを利用したRFM分析の活用例を、3ステップの手順に整理して紹介します。

ステップ1.分析に必要なデータを入力する

まずはエクセルを開き、それぞれ、A、B、C…の列に、顧客のIDもしくは名前、直近の購入(注文)日(年/月/日)、これまでの来店頻度(累計購入(注文)回数)、これまでの使用金額(合計購入金額)を打ち込みます。分析に必要となるデータの入力です。
ステップ1.分析に必要なデータを入力する

関数を使ってR値を設定する

まず、直近の購入(注文)日(R)を、その日から基準日までの経過日数に置き換えます。
現在までの経過日数とする場合は、各々の顧客の最終購買日から本日までの経過日数となります。
今回は、全体での直近購入(注文)日である2019年6月30日に対する各々の経過日数とします。
また、経過日数を計算する時には、エクセルのDATEDIFという関数を使います。

まず、F1のセルに直近購入(注文)日である2019年6月30日を打ち込みます。(2019/6/30)

そして、F3のセルに『=DATEDIF(R値のあるセル番号,$F$1,”d”)』と打ち込みます。サンプルではB3がR値のあるセル番号となります。

関数を入力すると、経過日数が表示されます。このサンプルデータの場合は、「455」という結果になっているので、最終購入(注文)日から455日経過していることが分かります。
関数を使ってR値を設定する
=DATEDIF(B3,$F$1,”d”)

ステップ2.それぞれの数値を区分けする

RFM分析では、それぞれの数値を3段階や5段階で区分けするのが一般的です。これはバラバラの数値を大まかに分類することで、データを見やすくするため。段階ごとにグループ分けするイメージを持つと分かりやすいです。

商材によって最適な区分け・分類が必要

3~5段階に区分けするということは、分類が大まか過ぎたり細か過ぎたりすると、逆に見にくいデータになってしまいます。これではせっかくRFM分析を取り入れても、有効な分析結果を得ることができません。

具体的には、どのような商材を販売しているかによって、分類の仕方も変わってきます。例えば、安価な消耗品(石鹸や食べ物など)であれば、「数日単位」や「数十円単位」で分類した方がいいでしょう。

逆に、高価な服や家具などであれば、「数か月単位」や「数千円単位」で分類する方が最適です。このように、RFM分析は一様ではありません。扱っている商品に合った区分け、分類を行い、より有効な分析結果を導き出しましょう。

「if関数」を利用して区分けしよう

では、具体的な区分けの方法を見ていきましょう。経過日数(R値)、F値、M値は、「if関数」を用いて区分けします。この区分けには、また新しい列を使用するので、今回はG-I列を対象にします。

それぞれの新しい列の最初にif関数の式を入力していきましょう。G3セルを選び、関数ボタン(fxと表示される場合も)をクリックします。

R,F,Mのランク付け

すると「関数の挿入」画面が表示されるので、if関数を選んでOKをクリックしましょう。クリックすると「関数の引数」という画面に移動します。ここでは具体的な数値を入力して、値を区分けすることができます。

IF関数を活用してR値の設定をする

例えば経過日数の場合、「何日以上は1に区分けし、何日以下は3や5に区分け」するというように、ショップにとって最も好ましい数値で区分けします。M値の場合は、金額が高ければ高いほど、上の段階に区分けしていきます。F値も同様です。

5つの区分で関数を入力する

5つの区分で関数を入力する
今回は、次の条件でR値、F値、M値を5つのランクに区分けしたいと思います。

R,F,Mのそれぞれの指標で以下if関数でランク分けします。以下数式を参照。

  • R:=IF(F3>=180,1,IF(F3>=90,2,IF(F3>=60,3,IF(F3>=30,4,5))))
  • F:=IF(C3=1,1,IF(C3<=4,2,IF(C3<=9,3,IF(C3<=14,4,5))))
  • M:=IF(D3<5000,1,IF(D3<10000,2,IF(D3<30000,3,IF(D3<50000,4,5))))

ステップ3.見方を工夫してデータを意味のあるものにする

ステップ3.見方を工夫してデータを意味のあるものにする
こうして区分けしたデータを、さらに意味あるものにするには、RFM分析の見方が重要となってきます。ここでは、2つのデータの見方を紹介します。

合計値で見る

まず1つ目は、それぞれ区分けした数値を合計する方法です。
今回は、5段階の区分けとなるので、合計値15が最も優良な顧客と言えます。
合計値によって、販促の度合いを決めるので、最もシンプルなデータの見方と言えます。

2軸の掛け合わせで見る

2つ目のデータの見方は、2軸のかけ合わせによって分析する方法です。合計値はとても分かりやすいデータの見方ですが、これだけではきめの細かいサービスはできません。なぜなら、R値、F値、M値をすべてひとまとめで評価してしまっているからです。
例えば、R値(1)+F値(5)+M値(2)=8というユーザーと、R値(4)+F値(2)+M値(2)=8というユーザーでは、合計の値は同じ8となります。
しかし、実際には前者はF値の「購入(注文)頻度」だけが高く、「経過日数(R)」や「購入金額(M)」は低いことが分かります。対して、後者はすべての値のバランスが良く、購入(注文)からの経過日数も近いユーザーと言えます。
両者を区別して分析を行うには合計値の方法では困難です。そこで、よく活用されるのがRFMのうち、2つの軸をかけ合わせて分析する方法があります。たとえば、RとFのかけ合わせた場合の例を見ていきましょう。

RとFの2軸で分析するRFM分析の方法

RとFの2軸で分析するRFM分析の方法
上の表ではR1-5に対して、それぞれF1-5の人が何人なのかを一目で確認することができます。

  • R値(1)&F値(2):7人 ⇒ 経過日数180以上で2回~4回(リピート)購入(注文)
  • R値(5)&F値(2):3人 ⇒ 経過日数30日未満で2回~4回(リピート)購入(注文)
  • 5回以上のリピート購入(注文)者が、全くいない。
  • 課題1:5回以上のリピート購入(注文)(継続した購入(注文))を獲得できる商品構成になっていない、この課題解決が売上を上げる道しるべになる可能性が大きいです。
  • 課題2:4回までのリピート購入(注文)顧客も多くが過去の実績であるが、30日未満のリピートが増加の傾向もある、ここに売上を上げるヒントがあります。

改善の方向性としては、30日未満のリピート顧客の詳細分析から今後のリピート増加の手掛かりを探り、売り上げを大きく上げる。

データを価値あるものにするRFM分析

RFM分析から見えてくる様々な数値は、意図的に組み合わせることで、意味をもってきます。エクセルを使った分析は、誰でも手軽に利用することができます。ただ数値を眺めるのではなく、積極的にその数値を活用してしてみましょう。

まとめ

分析結果より、課題が整理できたら、課題解決の計画を立案し、企画・販売戦略部門などの人的リソースを割り当てるのみにとどまらず、事業部門の人的リソースを割り当てることでより実行力のある戦略の推進を期待します。