Excel(エクセル)には統計関数がたくさん用意されていますね。統計ではデータの分析をいろいろな角度から見ながら行ったりしますよね。Excelにはいろんな角度からデータを見れる様に関数が用意されている訳です。
その中で数値の『平均偏差』を出したい時に使えるのが『AVEDEV』関数になります。関数の読み方としては『AVEDEV(アベレージディビエーション)』になりますね。アベレージとなっているので平均に関係する物だろうなというイメージは出来ますね。では『平均偏差』って何でしょうか?今回は平均との違いと『AVEDEV』の使い方を紹介します。
目次
データの平均偏差ってどんな数値でしょうか?
さてExcelの『AVEDEV』は『平均偏差』を計算出来る関数ですが、この平均偏差は平均とは何が違うのでしょうか?
言葉の意味から説明すると『それぞれのデータの偏差の平均値』という事になります。
偏差というのは平均値との差の絶対値の事を言いますね。という事はそれぞれのデータの値が平均値とどのくらい違うのかを出して、その平均を計算したのが『平均偏差』という事になる訳ですね。
例えば10点満点のテストで5人の結果が【9点、10点、4点、5点、7点】という感じだったとします。
この場合の平均は
(9+10+4+5+7)÷5=7
という事で【7点】になりますね。
では平均偏差はどの様になるでしょうか?偏差はそれぞれの数値の平均値との差になります。それぞれの差を考えると【2、3、3、2、0】となります。あくまでも差を考えるので平均値より大きいとか小さいとかは考えずに2つの数値を比べた時の差になりますので気を付けましょう。
ではこの平均はどうなるかというと
(2+3+3+2+0)÷5=2
という事で【2】になる訳ですね。これが平均偏差になり訳なんですね。
この意味としては【データが平均値から比べるとどのくらいのばらつきがあるのか】という所の数値になります。今回の場合だと平均の【7点】から考えて平均偏差が【2点】なので、なんとなく7点のプラスマイナス2点くらいの範囲に数値があるんだろうなって事になる訳ですね。
平均偏差は平均値からデータがどのくらいばらつきがあるのかを表す数値
平均偏差を出す『AVEDEV』の書き方と使い方を知ろう!
平均偏差の考え方は上記に書いた通りになりますがこの計算を自分でやろうとするとなかなか大変だったりします。例では5つの数値でしたが実際のデータは何百件、何万件となる場合があります。それに対して偏差を出して平均を出すというのは現実的ではないですよね。そこでExcelでの『AVEDEV』がめっちゃ使える訳なんです。使い方自体はそれほど難しくは無いので書き方をチェックして行きましょう!
Excelの『AVEDEV』関数の引数をチェックしておこう!
まずは関数の形からチェックして行きましょう。引数は次の通りですね。
関数式:『=AVEDEV(データの数値)』
という事で、引数にデータの数値を指定すればOKなんですね。
指示の仕方としてはセルの指定でも数を書いてもどっちでも大丈夫です。
引数に指示した中に文字があった場合はそのセルはデータの件数にはカウントされず無視されて計算されます。『0』が入っていればデータの件数としてカウントされますので、違いに気を付けて下さいね。
『AVEDEV』で平均偏差を出してみよう!
実際に数値を使って計算をしてみましょう!先ほどの例の説明で使った数値をExcelに書きました。
平均値はAVERAGE関数で出しています。平均偏差の関数ではこれは出していなくても大丈夫です。
では関数を書き込みます。書き方としては
『=AVEDEV(B2:F7)』
という感じになりますね。
関数を書いたらエンターを押して確定しましょう!
結果が『2』になりましたね。上の例で説明した通りの数値になっているのが分かりますね。
書き方としてはセルを選べばOKなので簡単ですね。
注意点として説明した通り、データに文字が入っていた場合は数値の個数としてカウントしないで無視した状態で計算されるので注意しましょう。下の画面は試しに1か所文字を入れた時の結果です。データの個数を『4』として平均値も出しているので結果が変わるのが分かりますね。
Excelで平均偏差を計算する【AVEDEV】関数を使ってみよう!|【まとめ】
Excelにある統計の関数として平均偏差を求められる『AVEDEV』の書き方と使い方について紹介しました。
初めにも書いた通りデータ分析はいろいろな視点から見ていく必要があります。平均値と中央値についてなども以前に紹介しましたが、今回もデータ分析には必要なデータになりますね。
実はデータのばらつきを求められる関数は他にもExcelには用意されています。それらは正規分布のばらつきとかに使う物という様にデータの種類によっても使い分けて行く必要があります。
全て覚えていくのは大変ですが、関数の違いに気を付けながらどんな時に何を活用すればいいのかのコツを掴んで使い分けられる様に頑張って行きましょうね。