母集団の標準偏差や平均に入る確率が出せるExcel統計関数は【GAUSS 関数】

Excel統計関数のひとつ【GAUSS 関数】は、ある母集団あるいはxやyに数値を代入して出す確率の標準偏差や、平均値に入る確率を出す統計学の分析で多用される考えをExcelで実行できる関数です。調べたい値が、その母集団の中で平均や中央値に近いかどうかを判断する材料になります。

出だしからだいぶ噛み砕いて説明していますが、聞きなれない用語もたくさんありましたよね。標準偏差について初めて聞いたとか知らなかった場合の為に備えて解説は下にあります。ご興味があれば下に先に進んで下さい。

標準偏差など用語はわかる場合は関数の使い方の方にすぐに進んでください。

【GAUSS 関数】は正規分布がわかると理解が早いです。すそ野が広がる釣り鐘型の曲線のグラフを見たことがありますか?この曲線のグラフが正規分布のグラフです。ある母集団の数値の平均の値と一番数が多い値が一致しているグラフです。特に正規分布のグラフは中央値(最頻値や平均値とも言います)をちょうど真ん中にして左右が対象の形になります。

数学のガウス関数とExcelの【GAUSS 関数】は同じ?

Excelの【GAUSS 関数】を知らなかったけど数学のガウス関数はご存じという方もいるかと思いますが、この2つ、実は同じではないということもご存じでしたか?

数学のガウス関数は正規分布(グラフにすると釣り鐘型になる)の形状を求める際に使う関数で、Excelの【GAUSS 関数】はある母集団の数値がある値のz倍の値の範囲に入る確率を求める関数です、ちょっと違いますよね?言葉で聞くと同じですがちょっと違うので間違わないようにしましょう。

正規分布にでてくる標準偏差って何?

標準偏差とは値のばらつきを二乗することによって計算される値です。ある値のばらつきの中央値を中心に左右対称に釣り鐘型に分散するデータがあったとすると、中央値に±標準偏差でばらつきのあるデータ群の68.3%がその範囲に入ると計算されます。

【GAUSS 関数】の使い方

それではさっそく【GAUSS 関数】を使ってみましょう。
この関数では平均値と標準偏差のz倍の値の範囲に入る確率をだしますが、実はzの値により統計学上この確率は決まっています。それではエクセルで【GAUSS 関数】を使ってみます。

【GAUSS 関数】の書き方と引数を確認しよう

GAUSS (X)
= GAUSS (-1)と入力すると「-0.3413447」という結果になります。
中央値からプラス・マイナス1倍、プラス2倍の範囲に入る確率になります。

【GAUSS 関数】で平均値と標準偏差のz倍の値の範囲に入る確率をだそう

【GAUSS 関数】を使って平均値と標準偏差のz倍の値の範囲に入る確率をだしてみましょう。

それではセルC3に「= GAUSS (B3)」と入力しEnterキーで結果を表示させましょう。
B3のセルには「-1」が予め入力されています。
C3セルに「-0.3413447」と表示されましたか?皆さんExcelでやってみましたか?

母集団の標準偏差や平均に入る確率が出せるExcel統計関数は【GAUSS 関数】 | まとめ

統計学で使用すると計算が楽なExcel統計関数は【GAUSS 関数】をご紹介しました。調べたい値が、その母集団の中で平均や中央値に近いかどうかを判断する材料になります。とはいってもzの値により統計学上入る確率は決まっています。ある母集団あるいはxやyに数値を代入して出す確率の標準偏差や、平均値に入る確率を出す時、紙に書いて計算するのが面倒なら、是非Excelを使って楽に計算してみてください。

また、数学のガウス関数とExcelの【GAUSS 関数】は同じではないということにも触れました。読んだら同じなのに違うってどういうこと?と混乱しないといいですね。

難解は【GAUSS 関数】の解説にお付き合いいただきありがとうございました!