全くの未経験でも、独学でWebデザインを勉強し、Webデザイナーに就職している人は多数います。
とはいえ、最初はデザインを学ぶのに必要なものが何なのか、どんなスキルを身に付ければいいのか、分からない事も多いですよね。
そこで今回は、デザイン初心者でも半年で効率的にスキルを習得できるおすすめの勉強方法と、独学でデザインを勉強する際のメリットとデメリットを解説していきます。
目次
1:独学でWebデザインを学ぶ上で必要なもの
独学でWebデザインを学び始める為には、パソコン、デザインソフト、テキストエディタ、WordPress、テキストが必要です。 講座に通う事なく独学でデザインを学ぶには、まず学習の為の環境を整えるのが大事です。効率的にデザインスキルを勉強していく為に必要なものについて、それぞれ詳しく解説していきます。
パソコン
Webデザインを勉強する上でパソコンは必須ですが、その中でもどんなパソコンに決めるべきか迷う人も多いでしょう。デザイン制作に必要なスペックは以下になります。
- CPU: Intel core i5 以上
- メモリ:16GB以上
- SSDの容量は256GB以上
- 独立GPU(グラフィックボード)*搭載出来ればなお良い
CPUはPCの処理スピードを扱う部分で、デザインをするならIntel core i5 以上が推奨されています。デザインの他にも動画編集等をしたい場合はcore i7以上 にしておくといいでしょう。
メモリはPCの作業台の様な部分です。デザインする上で複数のアプリケーションを同時に立ち上げて作業する事が多い為、メモリは16GB以上が推奨されています。
SSDはデータの保存領域を現します。256GB以上あれば問題ありませんが、データを多く保存したい場合は、データ容量の大きいものを選ぶか、外付けのハードディスクを購入しておくと安心です。
独立GPU(グラフィックボード)は映像をなめらかに描写する為のパーツです。映像編集をしたい場合は搭載した方が良いですが、デザイン制作のみでしたらなくても問題ありません。
デザインソフト
Webデザインを学ぶ上で必須となるデザインソフトは「Photoshop」と「Illustrator」の2種類があります。Photoshopは主に画像加工をするソフトで、Illustratorはアイコンやイラストを作成するソフトです。
個人でPhotoshopとIllustratorを使用する場合はAdobe Creative Cloudの月額プランもしくは年間プランに加入する必要があります。
無料のテキストエディタ
Webデザインの現場で、作成したデザインをWebページに表示出来るように記述する事をコーディングといいます。
独学でWebデザインを勉強する場合、コーディングの基礎を学ぶ必要がありますので無料のテキストエディタを用意します。おすすめのコーディングツールはAtom、Sublime Textです。
WordPress
完成したWebサイトを公開したり、運用するツールをCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)と言いますが、現場で使用するCMSの代表的なものがWordPressです。Web運用における知識として欠かせないWordPressの操作の流れを覚える為に、WordPressを個人の環境でテスト的に再現できる「Local by Flywheel」をダウンロードしておくのが望ましいでしょう。
テキスト
デザイン制作に必要な知識と、ソフトの操作を習得する上で欠かせないのがテキストです。 デザイン学習の入門書としておすすめの書籍は「Photoshop®クイックマスターCC」と「Illustrator®クイックマスターCC」です。本を読む以外ではインターネットでも、検索すればソフトの基本操作から具体的な制作方法まで多くの情報を知る事が出来ます。
2:webデザイナーに必要な必須スキル
webデザイナーに必要なスキルは、デザインソフトを操作する上で必要なデザインスキルと、HTMLとCSSを記述する上で必要なコーディングスキルです。それぞれ具体的に説明していきましょう。
デザインスキル
webデザインをする上で必須なのは、AdobeのソフトであるPhotoshopとIllustratorを操作するスキルです。
PhotoshopやIllustratorを使いこなす事で、Webサイトやバナー制作等、現場で活躍するスキルを身に付ける事が出来ます。 また他にもレイアウトスキルや、配色に関する知識等、デザインをする上で活用できるテクニックを習得しておきましょう。
コーディングスキル
webサイトをデザインした後、webブラウザ上にサイトを表示出来る様にコーディングをしていきます。コーディングスキルとして身に付けておきたいのは、主にHTMLとCSSの記述方法です。
HTMLとCSSはいずれもサイトを表示する為の言語ですが、HTMLはサイトの構造を表す為の言語で、CSSはサイトの装飾部分を整える言語です。
さらに身に付けておくとよいもの
webサイトを検索結果の上位に表示させる為の施策をSEOといいますが、SEOの知識もwebデザインをする上で身に付けておきたい項目です。なぜならクライアントが求める、売上効果の高いサイト作りの為に、SEO知識を知っている事が必須だからです。SEOに適したデザインやコーディングをする為に勉強しておきましょう。
3:Webデザインを独学でマスターする為の勉強方法
ここからは、Webデザインを独学でマスターする為の勉強方法を解説していきます。
初心者でも半年間でWebデザインの知識やスキルを身に付けられるよう、具体的にどんな流れでなにをしたらいいのか説明していきます。
①教材を見ながら勉強し、基本的なソフトの使い方を覚える(1か月め)
デザインの勉強といってもまず何をしたらいいのか迷いますよね。 1か月めはまず、教材を見ながら勉強し、PhotoshopとIllustratorの基本的なソフトの使い方を覚える様にしましょう。
また、PhotoshopとIllustratorはそれぞれ「Photoshop®クリエイター能力認定試験」「Illustrator®クリエイター能力認定試験 」という試験があります。資格を取る事を目標にするとスキルをより早く身に付ける事が出来るのでおすすめです。
②【基礎編】簡単な制作物を作成する(2か月め)
ソフトの使い方に慣れてきた2か月めを目途に、オリジナルの簡単な制作物を作成するようにしましょう。 実際に手を動かして作る事で、より効率的に制作の流れを習得する事が出来ます。
まず何を作ればいい? おすすめの制作物!
はじめてオリジナルのデザインを制作する際、具体的には何を作ればいいのでしょうか。 ここでは初心者でも簡単に制作する事が出来る、おすすめの制作物を紹介していきます。
Illustratorで初心者が作るのにおすすめの制作物
Illustratorで初心者が作るのにおすすめの制作物は、名刺、地図、キャラクターデザインです。
シンプルなデザインにすれば名刺なら2時間程度、地図なら3時間程度、キャラクターデザインは3時間程度を目途に作成できます。
Photoshopで初心者が作るのにおすすめの制作物
Photoshopで初心者が作るのにおすすめの制作物は、写真加工、バナー、ボタンです。ボタンは1時間程度、バナーは2時間程度を目途に作成できます。
HTML、CSSで初心者が作るのにおすすめの制作物
HTML、CSSで初心者が作るのにおすすめの制作物は、プロフィールサイトです。はじめてコーディングする際はサイドバー等がない、1カラムで構成されているシンプルで分かりやすいサイトがおすすめです。Web上で掲載されている練習用の模写サイトを参考に挑戦してみましょう。
制作物の作成手順1:参考にしたい作品をリサーチ
実際にデザインを制作する手順を紹介します。まずPintarest等の情報ツールで、デザインしたいテーマにマッチした参考作品をリサーチし、好きなものを3~5つほど選びます。
Webデザインのトレンドは常に変わるので、制作で参考にする時以外でも、日頃からリサーチは欠かさないようにしましょう。
制作物の作成手順2:ラフスケッチを元にデザインを作成
3~5つの参考作品を複数参照し、オリジナルのラフスケッチを作成します。 完成したらラフスケッチを元にデザインを作成していきます。 慣れてきたらラフスケッチなしで制作に入ってもOKです。
③【応用編】自分でサイトを制作してみる(3~4か月め)
一通り基本操作を網羅できた3~4か月めを目途に、いよいよオリジナルのWebサイトを制作してみましょう。
PhotoshopでWebサイトの完成見本であるデザインカンプを作成し、デザインカンプを元にHTML、CSSを構築してみましょう。
④就職活動に活用!ポートフォリオを作成する(5~6か月め)
オリジナル作品の数がたまってきた5~6か月めを目途に、ポートフォリオを作成します。 面接ではポートフォリオの持参を必須にしている企業も多いので、ポートフォリオを用意する事は転職活動にも役立ちます。 そのため誰に見られても問題ないよう、ポートフォリオ自体も作品という意識でみやすいレイアウトにしていく事が大事です。
4:Webデザインを独学で勉強するメリット
独学でデザインを学習するか、学校でデザインの授業を受講するか迷っている方も多いのではないでしょうか。 ここからは、Webデザインを独学で勉強するメリットを紹介していきます。
メリット①お金がかからない
独学でデザインを勉強する最大のメリットは、学校で授業を受ける為の受講料がかからないという点です。 デザインを学習する為の最低限の教材費、ソフト代以外は基本的に無料で学べる為、費用を抑える事が可能です。
メリット②すきま時間を利用して勉強できる
すきま時間を利用して勉強できるので、不規則な就業時間や、忙しい仕事で定期的な通学が難しい方でも無理なく学習を進める事が出来ます。
例えば教材の確認は通勤時間を利用し、ソフトの操作は寝る前や休日に学習する等、工夫次第で時間を有効に活用出来るでしょう。
メリット③自分のペースで作品が作れる
スクールに通う場合は授業スピードに合わせて作品を制作する必要がありますが、独学の場合は自分のペースでじっくり作品を作る事が出来ます。 好きなだけ作品に時間をかける事が出来る為、クオリティの高い作品を作る事が可能です。
5:Webデザインを独学で勉強するデメリット
初心者が独学でデザインを勉強する場合は注意点がいくつかあります。 ここからは、Webデザインを独学で勉強するデメリットをご紹介します。
デメリット①モチベーションの維持が難しく挫折しやすい
一人でデザインの勉強を進める場合、モチベーションの維持が難しいのがデメリットです。
定期的な学習を続ける為には、講師等人の目がなくても、自分で目標や目的を設定して勉強しなければならず、挫折してしまう場合もあるでしょう。
デメリット②一緒に学べる仲間がいない
仲間がいればデザインを見せ合い意見を言い合う事が出来たり、周りを基準にして自分の実力がどれぐらいなのか判断する事が出来ます。 独学での勉強の場合、一緒に学べる仲間がいないので客観的に成長を実感する事は難しいでしょう。
デメリット③現場で働くプロの知識を得る事が難しい
講師からのフィードバックを貰えない為、制作現場で働くプロの意見や、知識を得る事が難しいのもデメリットの1つです。 また独学の場合は、学習の中で生じた疑問点をすぐに講師に聞く事が出来ない為、自分で調べる手間がかかります。
6:選択肢の1つ!オンラインスクールで学ぶ
ここまで、独学でwebデザインを学ぶ方法をご紹介してきました。
スクールの受講を検討している場合、オンラインスクールで効率的に学ぶ方法もあります。
オンラインスクールは、授業をライブ配信するものとオンデマンド配信するものの2種類の形態がありますので、自分に合ったスクールを選ぶようにしましょう。
7:スキルを身に付けた後は? Webデザイナーの働き方色々
独学でwebデザインのスキルを身につけ、企業でデザインの仕事をする人も多くいます。
webデザイナーとして就職した後は、どのような働き方をしているのでしょうか。 ここからは、デザイン業界の働き方を、雇用形態別に見ていきます。
正社員、派遣社員
webデザイナーとして正社員で働く場合は企業との直接雇用となり、安定した働き方だと言えます。
フルタイム勤務が原則ですが、リモートワークや時短勤務など、柔軟な働き方を取り入れている会社もあります。 派遣の場合は直接雇用ではなくなりますが、残業代がきっちり払われる場合が多い等メリットもあります。
副業
在宅で業務が可能なデザイナーは副業に適していると言えます。 メインの仕事をこなしながらすきま時間を利用し、クラウドワークス等の業務マッチングサービスや、知り合いづてに案件を受注し、収入を得ている人もいます。
フリーランス
webデザイナーは、フリーランスとして独立している人も多くいます。
フリーランスは自分の裁量で好きな時間に仕事が出来る為、自由度が高くライフスタイルに合わせて働く事が可能です。 しかしスキルがなければ仕事を取る事も難しく、また継続して案件を受注出来るかは実力によるという点に注意が必要です。
Webデザインをマスターしよう!
ここまで、webデザインの勉強を半年で身に付ける勉強方法と、独学でwebデザインをする上でのメリットとデメリットをご紹介してきました。
webデザインは専門的かつ幅広い知識が必要な為、独学での勉強は難しいと感じる事も多いかもしれませんが、今はオンライン動画やブログ等でも学習が可能な為、挑戦しやすくなっています。
また、webデザイナーは在宅での働き方も増えている為、webデザインのスキルをマスターする事で、キャリアの選択肢を増やす事が可能になります。
ぜひ楽しみながらwebデザインを勉強し、キャリアの可能性を広げてみてはいかがでしょうか。