WebデザイナーとWebコーダーの違いは?どっちを目指せばいい?

WebデザイナーとWebコーダーの違いって何だろう?
「Webデザイナー」と「Webコーダー」の違いとは何でしょう?兼任されることも多い2つの違いがよくわからないと思う方も多いでしょう。この記事では、それぞれの仕事内容や収入、求められるスキルなど、基本的な情報もご紹介します。

まずはWeb制作に関わる職種を知ろう!

Web制作には、主に5種類の職種があります。

①サイトのデザインを行う「Webデザイナー」
②デザインをHTML・CSSにコーディングする「WebWebコーダー」
③デザインをコードに起こして構成等も考える「マークアップエンジニア」
④コーディングだけでなくWebのプログラミングも行う「フロントエンジニア」
⑤サイトの企画を行いクリエイターたちを取りまとめる「Webディレクター」

以上の人たちが主にWeb制作上で勤務しています。

ほかの職種を兼ねることもある

Web制作は新しい業界です。そのため、いまだに職種ごとの線引きがはっきりとされていません。

例えば、予算などの都合上制作に関わる人数が限られ、そのメンバー内で役割を振り分けることもあります。
このような事情からデザイナーがコーディングまで担当するということも少なくありません。特にフリーランスで単独で制作を受注していれば、上記5つの職種をすべて兼任したりもします。

Web制作に携わるすべての人が幅広くスキルを持っているというわけではありません。しかし、豊富なスキルを持ち、多岐にわたる技術を有している人材が重宝される業界であることは間違いではありません。

WebデザイナーとWebコーダーの違いって何?

WebデザイナーとWebコーダーの違いは、簡単に言えば業務担当の箇所が違います。

さらに大きな違いとして、Webデザイナーにはクライアントとの直接のやり取りがあります。一方、Webコーダーにはその機会が基本的に少ないです。

企業や店舗などのホームページ作成には、イメージやデザインが特に大切です。そのためクライアントと密にやり取りができてサイトのデザインまで担ってくれるWebデザイナーの方が活躍の場が広いです。

Webデザイナーとは?

Webデザイナーはその名の通り、Webサイトのデザインをする人です。主にIllustratorやPhotoshopなどのグラフィックソフトを用いて、サイトの見た目を作ります。また、この場合のデザインは「見た目の美しさ」はもちろん、利用者視点の「見やすさ」や「使いやすさ」も重要になってきます。
Web業界の中では、自分が作ったものが最も目に見える職業です。このため、Web制作と聞くとWebデザイナーを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

Webデザイナーの業務は?

Webデザイナーの業務は、主に以下のとおりです。

①クライアント(お客様)からの依頼要件をヒアリング
②それをもとにワイヤーフレームや構成を作成し、情報設計を行う。
③②をもとにWebサイトをデザインする。
④デザインのとおりにコーディングを行う。

Webデザイナーの主な業務内容は、クライアントの要望に合わせてサイトの設計やデザインすることです。
多くのWeb制作現場では、「サイトの企画」を担当する人をWebディレクターやプランナー(企画)と呼び、その企画内容を実際に作っていく役割を担う人がWebデザイナーと呼ばれます。

もちろん、両方の業務を分担せずに一本化して請け負うことも可能ですが、業務量が膨大になってしまいます。そのため、企画とデザインは分業されているとこが一般的です。

Webデザイナーの働き方は?未経験でも大丈夫?

Webデザイナーの働き方としては、Web制作会社や一般企業のWebサイト作成・管理部門に入社して働くか、フリーランスとして個人で仕事を受注して働くかのどちらかになります。

未経験者でも就業は可能ですが、デザイナーという職業ですから実力を示すための作品が必須です。いわゆるポートフォリオです。作品を通した実務経験があれば尚良いです。
このことから、未経験でWebデザイナーを志すなら事前の準備がかなり必要になると言えるでしょう。

Webデザイナーの収入は?

Webデザイナーと日本人の平均年収の比較グラフ

Webデザイナーの賃金(年収)460万円
日本人の平均給与(年収)433万円

参照:厚生労働省 職業情報提供サイト
参照:国税庁 令和2年分 民間給与実態統計調査結果

厚生労働省の統計では、Webデザイナーの平均年収は460.9万円となっています。

また、国税庁が公表した日本人の平均給与は433.1万円です。

以上のことから、Webデザイナーの年収は国内で平均並みもしくはそれ以上の水準だとわかります。

Webコーダーとは?

WebコーダーはWebデザイナーが作ったデザインをHTMLやCSSなどの言語を用いてソースコードを作成し、Webサイトをブラウザ上に表示させるコーディングを担当している職種です。

Webコーダーは主にHTML・CSSコーディングを担いますが、JavaScriptやjQueryなども用いたコーディングを行う人はフロンドエンドエンジニアといい、Webコーダーよりも幅広いスキルを求められるためWebコーダーの上位の職種とされています。

Webコーダーの業務は?

Webコーダーは、前述のWebデザイナーの業務のうち、

①クライアント(お客様)からの依頼要件をヒアリング
②それをもとにワイヤーフレームや構成を作成し、情報設計を行う。
③②をもとにWebサイトをデザインする。
④デザインのとおりにコーディングを行う。

④の部分を担当します。

Webコーダーの働き方は?未経験でも大丈夫?

Webコーダーの働き方としては、Web制作会社や一般企業のWebサイト作成・管理部門に入社して働くか、フリーランスとして個人で仕事を受注して働くかのどちらかになります。

Webコーダーは、Webデザイナーと比較すると未経験者や若手が参入しやすい職業となっています。
ただ、募集形態はアルバイトや契約社員・派遣等の非正規雇用が多く、気軽に仕事を取りやすい半面収入の水準は低いです。

雇用形態にかかわらず、Webコーダーとしての仕事は実務経験にもカウントされますし、コーディングの勉強にもなります。未経験者も参入しやすいので、Webデザイナーになるための下積みにコーディングの仕事をするのもアリだと思います。

Webコーダーの収入は?

Webコーダーと日本人の平均年収の比較グラフ

Webコーダーの賃金(年収)300~360万円
日本人の平均給与(年収)433万円

参照:ハローワーク求人情報 シゴトリサーチ
参照:国税庁 令和2年分 民間給与実態統計調査結果

ハローワークでの求人情報上では、Webコーダーの平均年収は300~360万円でした。

また、国税庁が公表した日本人の平均給与は433.1万円です。

以上のことから、Webコーダーの年収は国内で平均以下の水準だとわかります。

結局どちらを目指せばいいの?

どちらかに優劣があるわけでもないので、自分で勉強して「合いそうだな」と思う方をめざすのが良いと思います。

コーディングスキルはデザイナーにも重要!

Webデザイナーは、平たく言うと「Webサイトをデザインする人」です。コーディングスキルがなくてもwebデザイナーにはなることができます。デザインの勉強や、訓練を積んで作品制作ができれば、名義上はWebデザイナーです。

以上の事情から、コーディングをしない・できないWebデザイナーもいます。

HTMLやCSSの基礎知識があっても、コーディングができないと、仕事の効率も悪くなります。例えば、見た目だけを考えてコーディングが難しいデザインを提案されたら困りますね?
また、コーディングができないWebデザイナーに、企業は高い評価を与えることは稀です。よほど飛びぬけたデザイン感覚や技術がなければ、一人で色々こなせる人の方が価値があります。

さらに、フリーランスの場合、コーディングを別に委託するためにコストを割く必要があります。これによって必然的に自分の報酬も減ります。
ここでコーディングスキルもあれば、請けられる仕事の幅が広がりますし、作業全体のプロセスも見えてるので制作もしやすくなります。

コーディングスキルは、途中から学ぶと抵抗感がありますが、デザインスキルと一緒に勉強していくと分かりやすいです。
自分のデザインしたものをコーディングで形にしていくのは、イメージがしやすくてかなりおすすめです。また、良いデザインのサイトの模写は知見が広がりますし、コーディングの良い練習になります。

コーディングが苦手なデザイナー志望の方も自分でコーディングできるようになりましょう。

まとめ

当記事ではWebデザイナーとコーダーに関する以下の点を解説をしました。

  • WebデザイナーはWebサイトのデザインが主な仕事、コーダーはHTML・CSSなどのコーディングが主な仕事
  • Webデザイナーはデザインスキルだけはでなくコーディングスキルも必須
  • Webデザイナーはコーダーと比べると平均年収が高い

Webデザイナーやコーダーの仕事に興味を持たれた方の参考になればと思います。