手術が実施された日の算定項目はとても多く、算定ミスが多く見受けられます。確実な算定をするためにもカルテをしっかりと見て算定するのはもちろんですが、ある程度算定しなくてはならない内容はパターン化されます。麻酔算定の際に忘れてはいけないポイントや算定に必要な知識を取り入れ算定漏れの無いように準備をしていく必要があります。また、必ずしも手術を実施する際に、麻酔が算定できるかと言われるとそうではない場合もあります。麻酔料自体が算定できない場合もあります。他の項目同様に麻酔料が算定できない場合でも薬剤料は算定できますので、要注意です!
麻酔料の算定方法のまとめ
麻酔料を算定するにあたってよく出てくるのが【マスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔】【硬膜外麻酔】【脊椎麻酔】の3種類です。これらの麻酔はカルテに記載されている通り算定をすることが出来ますが、同時に2種類の麻酔を実施したとしても点数が大きい麻酔のみの算定を行うことが基本となります。ですが、【マスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔】通称「閉麻」「全麻」と、硬膜外麻酔を同時に行った際には硬膜外麻酔を併施加算で算定することが出来ます。その際には、カルテに「硬膜外麻酔」の後に加算という文字が記載されているので、その際には2種類の麻酔料を算定するという事を正しく認識しなくてはなりません。また、麻酔料を算定する際には時間の数え方も重要です。麻酔は実施時間が2時間を超えると時間加算が算定できます。そのため、時間数を数え間違ってしまうと点数に大きな誤差が生じます。慌てずにしっかりと指折り数えて正しく時間数を入力しましょう!
麻酔料に関係する他項目の算定
麻酔料の算定は麻酔だけではなく管理料や検査項目など、麻酔を実施することにより算定できなかったり、算定できたりする項目があります。麻酔管理料は事前に届け出を出していることが前提になりますが、麻酔を実施する医療機関に麻酔専門医が居り、麻酔前・後の回診を実施することにより、麻酔管理料が算定できます。また、呼吸心拍監視などの生体検査の中には、【マスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔】を実施することで、検査料が麻酔料に含まれるため算定することができません。このように医療事務の算定ではどの項目にも、何かを算定すると他の項目が算定できなくなる。というルールが細かく設定されております。見たことの無い項目がカルテに記載されていたり、算定していいのか分からなくなった場合は、そのまま算定するのではなくきちんと早見表を調べて判断を行いましょう。早見表を見るときは項目を調べてみるだけではなく、詳細な部分まで細かく確認してください。安易に算定するとミスに繋がる可能性があります。詳しくはぜひ、動画をご覧ください!!