【医療事務を勉強している人必見!】今日の医療事務講座は、忘れてしまいがちな算定ポイント

【医療事務を勉強している人必見!】今日の医療事務講座は、忘れてしまいがちな算定ポイント

在宅医療に関する忘れてしまいがちな算定ポイントを絞って解説していきます。在宅医療は、医師が患者さんの生活している住居に訪問して診療することと、患者さんが自ら在宅で医療行為をするために指導することも在宅医療にはあります。意外と広い在宅医療なので試験に出題されるポイントに絞って説明していきます。

往診料について

まずは、在宅医療で基本的な算定方法となる往診料です。この算定で間違いが多いのが、基本診療料を算定し忘れる。という部分です。
外来患者のように、病院に来ている患者ではない。というイメージから、基本診療料を算定し忘れる方が非常に多く、往診料を算定しただけで安心してしまい大きく点数が異なっている。という例がとても多く見受けられます。往診料とは、医師が患者さんの住居に行く出張料のようなものです。そのため、基本診療料とは全く別物として算定しなくてはなりません。算定の基本となる部分ではありますが、点数は「基本診療料」+「特掲診療料」で成り立っています。往診料はあくまで「特掲診療料」となりますので、基本料は別に算定できるという事になります。もちろん、往診が時間外や深夜・休日に行われた場合には、往診料には加算点数が算定できます。という事は、基本診療料である、初診料や再診料にも加算点数が算定できますので、算定漏れの無いように注意しましょう。往診料を算定して終わり。ではありませんので、気を付けてください。
時間外等の加算に注意が必要です。往診料にプラスして時間加算が必要なので忘れがちです。往診料の加算点数は以下の通りになります。

  • 緊急往診加算
  • 夜間・休日往診加算
  • 深夜往診加算

結果、基本診療料として「初診料」もしくは「再診料」+時間外などの場合は加算を算定し、往診料の算定+時間外などの場合は加算を算定していきます。
しょっぱなから算定の量が多いととても心配になってしまいますが、正しい点数の取り方を覚えていきましょう。

在宅医療・在宅自己注射指導管理料

在宅医療は医師が患者さんの自宅で診療行為を行う事だけではなく、患者さんが自ら医療行為を行うものも在宅医療の項目で算定していきます。
試験対策の中でも、往診料を算定する問題よりもこの在宅で自ら医療行為を行う算定に関する問題を多く見かけます。
その中でも代表的な算定項目が「在宅自己注射指導管理料」という点数になります。この点数は、患者さん自ら在宅で注射をするための指導管理を行った場合に算定できるものです。
よく耳にする「糖尿病」という病気ですが、こちらは常に患者さんが自ら注射を行います。インスリン注射というのを聞いたことがあるのではないでしょうか。体内に不足しているインスリンを自ら注射により投与して、血糖値を下げます。
血糖値が上がらないように、常にこの医療行為を行わなくてはならないため、在宅医療として「在宅自己注射指導管理料」が算定できます。医療行為を行うという事は、イコール病院に行って医師の手により、医療行為を行う。というのが当たり前の考え方ですが、糖尿病患者さんは常に血糖値を下げなくてはならないため、病院に通う量や手間を考え、このように医師の手が無くても、患者自らが医療行為を行います。注射と言われるととても難しく感じてしまいますが、最近はペン型注入器と言って比較的簡単に注射を行うことができるようになっているため、年齢問わず簡単に対処することが出来ます。
複雑な場合は、間歇注入シリンジポンプを用いて在宅自己注射していることを指します。その他はⅠ型糖尿病・Ⅱ型糖尿病等でインスリン製剤等を自己注射している方になります。また、月に何回注射をするのかによって点数が異なりますので、早見表とカルテをしっかりと確認しましょう。

消毒綿、穿刺器、穿刺針

在宅自己注射指導管理料では、関連する項目が多く、消毒綿、穿刺器、穿刺針があります。カルテに記載されているものは、すべて算定したくなってしまいますが、すべてが算定できるわけではありません。消毒綿、穿刺器、穿刺針は血糖自己測定器加算に含まれており別に点数を算定しません。こうした点数を誤って算定しようして早見表を探していると試験時間が無くなってしまう原因になります。在宅自己注射指導管理料を算定するのが苦手という声をよく聞きますが、こうした点数の取り方を理解できていない方が多いのではないでしょうか。他の点数と合わせて算定する項目も多いので、何を算定して何を算定しないのか、しっかりと把握しておく必要があります。カルテには、実施した内容や使ったもの、処方したものなどすべてを記載しておかなくてはなりません。そのため、医師や看護師さんはすべての内容を記載していきますが、医療事務員さんはそれをそのまま算定することができないことを理解し、算定していく必要がありますので大変です。

自己血糖測定器加算

在宅自己注射指導管理料にかかわる点数は細かく、血糖自己測定をしているという記載がカルテにあったら血糖自己測定器加算として算定します。月何回自己測定するかで点数が違います。消毒綿、穿刺器、穿刺針はこの加算で算定します。カルテをよく見ておかないと算定漏れが起きやすいので要注意です。よほどのことが無ければ試験対策として、プラスアルファの加算点数は常に算定する傾向にあると考えておいた方がいいと思います。
試験問題は応用・実践的な算定が多いので、複雑な算定も多いのが特徴です。所定点数から加算点数まで、気をつけなくてはならないポイントがとても多いのが特徴ですので、カルテの読み方と早見表の見方を一緒に把握していきましょう。重要な部分にはもちろん、付箋やメモをしておきましょう。

注入器加算と注入器用注射針加算

注入器加算は注射器を処方していたら、注入器用注射針加算は注射の針が処方されていたら算定します。処方されいると言えばお薬ですが、在宅自己注射を行っている方は注射器や注射針も処方されます。よくある質問が、処方された薬と一緒に注射器や注射針が記載されているけど、何度検索しても算定できない。早見表に掲載されていない。という声がとても多いです。明確にカルテに記載されいていて、なおかつ処方されいるとなれば、外用薬なのか頓服薬なのか算定したくなってしまいますが、そもそも注射器などは薬ではありませんので、算定できませんし在宅自己注射の場合はそれ専用の加算があります。しっかりとカルテを見て、早見表と照らし合わせて算定をしていきましょう。また、カルテには注射針の事を「ニードル」と記載している場合もありますので、こちらも合わせて要注意です!

いかがでしたでしょうか。在宅医療に絞って忘れてしまいがちな算定ポイントをまとめてみました。医療に関する算定はとても細かく、ルールがとても独特ですので、試験対策と言っても理解するまでに時間が掛かったり、早見表から探し出すことができても、結果何をすればいいのかわからない。という声も聞こえてきます。特に早見表はいろいろなところに説明が掲載されているので、それを毎回調べるだけで時間が掛かってしまいます。自分が苦手だと感じる部分や、ミスが多いところ、暗記するには難しい内容がとても多いと思いますので、自分なりの参考書を作ってください。ぜひ、動画も見てくださいね。