Excelでセルへのデータ入力を効率化することができる便利な機能として、「入力規則」をご紹介したいと思います。
「入力規則」は、セルに入力できるデータの種類や書式などのルールのことを言います。あらかじめセルに入力規則を設定しておくと、データの誤入力を防いだり、リストからデータを入力することができて便利です。
今回は、Excelの入力規則の種類と、設定方法についてご紹介していきたいと思います。
Excel入力規則①:入力規則の設定方法、入力値を制限する、エラーメッセージを表示する
Excel入力規則②:リストからデータを入力する入力規則の設定
Excelの入力規則とは
まずは、Excelの入力規則とは何かと、入力規則の種類をご紹介していきます。
入力規則は、Excelでセルに入力できる値の条件の設定を指します。
あらかじめセルに入力規則を設定しておくことで、入力のミスを防止することができたり、効率よくデータを入力することができるようになります。
Excelの入力規則でできることには、
- 入力する値を制限する
- 入力制限に触れるとエラーメッセージを表示する
- 入力の際の注意点をコメントで知らせる
- セルを選択した際に日本語入力方法を切り替えてくれる
- 入力する値をプルダウンメニュー(リスト)から選択できるようにする
といった種類があります。
入力規則はデータを入力する前のセルに設定しておく必要があります。データがすでに入力されているセルに後から入力規則を設定してもうまく反映されません。
入力値の制限をする方法
まずは、Excelの入力規則の一つ、セルの入力値の種類を制限する方法をご紹介していきたいと思います。
例えば、入力できるデータを整数に限定する、「0以上」や「10以上30以下」といったように入力する数字の範囲を指定する、「10文字以内」など、セルに入力できるデータ(文字列)の文字数を制限する、などがあります。
早速、セルに入力できる値を0以上の整数に限定する入力規則の設定方法をご紹介してみます。
- 「データ」タブ→「データツール」グループ→「データの入力規則」をクリック
- 「データの入力規則」ダイアログボックスが表示されたら、「設定」タブを選択
- 「入力値の種類」から「整数」を選択
- 「データ」から「次の値以上」を選択
- 「最小値」に「0」を入力」
- 「OK」をクリック
これで、セルの入力値の種類を制限する入力規則が設定できました。試しに、入力規則を設定したセルにマイナスの数を入力してみると、メッセージが表示されるのがわかります。
エラーメッセージを表示する方法
Excelの入力規則で、セルに入力できるデータの種類、条件を設定する方法をご紹介しましたが、その入力規則に反するデータがセルに入力された際に、エラーメッセージを表示することができます。
先ほど0以上の整数に限定する入力規則を設定したセルに、条件外のデータが入力された際のエラーメッセージを表示させてみましょう。
- 「データ」タブ→「データの入力規則」をクリックしてデータの入力規則のダイアログボックスを開く
- 「エラーメッセージ」タブをクリック
- 「無効なデータが入力されたらエラーメッセージを表示する」にチェックを入れる
- 「スタイル」から「停止」を選択
- 「タイトル」に「マイナスは入力不可」と入力
- 「エラーメッセージ」に「0 以上を入れてください。」と入力
- 「OK」をクリックします。
入力規則が設定できたら、実際にセルにマイナスの値を入力して結果を確認してみましょう。
ドロップダウンリストを表示する方法
次は、Excelの入力規則の機能で、セルに入力するデータをドロップダウンリストから選択できるようにする設定方法についてご紹介していきたいと思います。
- 入力規則を設定したいセルを選択しておく
- 「データ」タブ→「データの入力規則」をクリックしてデータの入力規則のダイアログボックスを開く
- 「入力値の種類」から「リスト」を選択
- 「空白を無視する」と「ドロップダウンリストから選択する」を選択
- 「元の値」に、リストに入れるデータを入力(要素間は半角カンマで区切る)
- 「OK」をクリックします。
設定ができたら、選択しているセルにドロップダウンリストが表示されているか確認し、実際にリストからデータを入力してみましょう。
ドロップダウンリストからデータを入力できるよう、セルに入力規則を設定しておけば、毎回データを入力する必要がなくなって楽ですし、入力の際のミスも減らすことができます。
まとめ
今回は、Excelでセルへのデータ入力作業を効率化することができる、「入力規則」の機能として、条件を指定して入力するデータを制限する方法、エラーメッセージを表示する方法、ドロップダウンリストから入力できるようにする方法をご紹介しました。あらかじめ入力規則やその条件を設定しておくことが必要ですが、一度設定してしまえば入力のミスを防いだり、より速く入力することができるので、ぜひ覚えていただきたいおすすめの機能です。