Criteoは、フランス・パリに本社を置くCriteo社が提供している広告サービスの名称です。
この記事では、Criteo広告の種類や仕組み、配信する際の手順など必ず押さえておきたいCriteo広告の基本についてまとめました。
目次
Criteo(クリテオ)広告とは?
Criteo(クリテオ)とは、ディスプレイ広告型の動的(ダイナミック)リターゲティング広告です。
動的(ダイナミック)広告とは?
動的(ダイナミック)広告とは、過去のユーザーのサイト内の行動履歴をもとに、最適な広告を自動的に作成・配信し、サイトに訪れたお客様一人ひとりに合わせた広告を配信する仕組みです。
リターゲティング広告とは?
過去にWEBサイトに一度でも訪問したことのあるユーザーに対し、そのあと追跡しながら配信される広告です。
「検索したことのある商品」や「気になっていた商品」がストーカーのようにWEB上に表示されて驚いた経験はありませんか?それこそが「Criteo広告」です。
Criteo広告の種類
動画広告
動きのあるイメージでオーディエンスの視覚と聴覚にアピール。長く記憶に残ります。
ダイナミック
買い物客一人ひとりに合わせて広告をパーソナライズして、ユーザーが関心を寄せる商品を表示します。
アダプティブ
ブランドの画像、動画、コピーを広告スペースに合わせて調整します。幅広い商品・サービスを扱っている場合におすすめです。
ショーケース
売れ筋商品、新入荷商品、特定の商品などをハイライトし、シングル画像または動画を表示します。
リッチメディア
ユーザーが操作してシステムが反応する双方型の広告でオーディエンスの視線をキャッチして、契約などが得られます。双方向による閲覧が可能です。
静止画
シングル画像で商品やサービスを紹介します。
その他
HTML5で作成された独自のクリエイティブ、または他のサーバーでホストされている広告を利用できます。HTML広告タグ、VAST、VPAID(動画広告を配信する標準規格)がサポートされています。
引用
Criteo広告の大きな3つの特徴
AIが自動でバナーとリンクを作成する
「データフィード」と呼ばれる商品情報を準備するだけで、掲載したい商品に関してAIが自動でバナーとリンクを作成してくれます。ボタンの位置やバナーの種類、組み合わせはおよそ17兆通りもあるといわれており、豊富なラインナップです。
「リターゲティング広告」であること
Criteo広告では、AIga広告を見た人に対して、気になっている商品やサービス、どんな商品を購入したのかを分析してユーザーにとって最適な広告を配信してくれます。
Criteo広告ひとつで日本の多くの配信面をカバー
Criteo広告は、Yahoo!JapanやMetaなどの優良な配信先はもちろん、その他にも世界中の広告ネットワークを配信先として多く有しています。
Criteo広告の仕組み
サイト訪問済みユーザー向けの配信(リターゲティング配信)
Webサイトで閲覧した商品の情報を取得し、データフィードをもとに該当の商品情報を動的(ダイナミック)にクリエイティブへ反映して表示します。
また、データフィードとは、サイトが保有するデータを配信先の広告媒体に合わせて加工し、アップロードする仕組みのことです。
サイト未訪問ユーザー向けの配信
未訪問ユーザー向けの配信では、Criteo広告の配信先での過去の閲覧・購入データを配信ユーザーの興味関心を掛け合わせ、ユーザーごとに最適な商品をデータフィードから選定しユーザーへ広告配信します。
Criteo広告の導入メリット、逆にデメリットは?
メリット
膨大なデータ量を持っている
膨大な企業のユーザーデータを持っていることで、ユーザーの行動履歴や興味関心などを機械学習し、Webサイトの訪問者が見込み顧客に転換するようにタイミングと最適な広告配信面を狙い自動で配信することが可能です。
Yahoo!のネットワーク(YDA)に配信できる
Googleのネットワーク(GDN)にはたくさんの媒体が配信できますが、Yahoo!のネットワーク(YDA)にYahoo!以外で配信できるのはCriteoのみです。Criteoの広告ネットワークの大きさはGoogleに次いで2位と言われています。
CPCが安い
「CPC」とは、1クリックあたりにかかった広告費を意味し、日本語であれば「クリック単価」と言われます。商材にもよりますが、GDN(Googleのネットワーク)・YDA(Yahoo!のネットワーク)よりもCPCが安いというケースがほとんどです。そのため、限られたマーケティングの広告予算の中でクリック数を増加しやすく、Webサイト訪問者のうち、購入や問い合わせなどそのWebサイトの最終成果に至った件数の割合の高いユーザーに配信できます。
デメリット
どんな企業でも自由に掲載できるわけではない。
最低予算「50万円」を使い切ること、サイト訪問者の設定数をクリアしなければならないことが条件としてあります。
どれぐらいの期間を使って50万円分の広告を配信するかは自由ですが、50万円分の広告費を使い切るまでは配信を止めることは不可能ですのでご注意ください。
また、①サイトへの訪問者数が1日1500以上であること②月間で4万以上の訪問数であることのどちらかに該当しない場合には、Criteo広告を利用できません。
AIが機械学習するのに時間がかかる。
入力されたデータフィードがAIを読み込み始めてから、最低でも1~2週間、できれば1か月間はデータを変えないように注意してください。AIが機械学習をしたあとに、納得のいくパフォーマンスをしてくれない場合には、微調整する必要がありますが、大幅な変更は避けるようにしましょう。
実装の難易度が高い。
Criteo広告はAIの優秀さや機能の便利さと引き換えに、導入開始までタグやフィードの開発が必要となることに加え、サイトに埋め込んだタグが正しく設置できていなかった場合でも最適化制度が大きく左右されてしまいます。そのため、企業で車内に対応できるエンジニアがいない場合には、導入経験のあるエンジニアに外注依頼することをおすすめします。代理店に依頼するのであれば、Criteo社が公式に認定した代理店に問い合わせして相談してみるのがおすすめです。
Criteo認定パートナー
Criteoで広告配信をする手順・費用
配信する手順
大まかな配信開始までの手順は以下の通りです。最短でも配信開始までに1か月は必要となるため、配信開始までに余裕を持ったスケジュールを立てましょう。手順全てにCriteo社への依頼が必要となります。
- 掲載可否の確認
- 申し込み
- データフィード作成・確認
- 計測タグ実装・確認
- クリエイティブ設定
- プレローンチチェック・配信開始
データフィード作成する際の注意点
Criteo広告を配信するには、Criteo広告の仕様・フォーマットに沿ったデータフィードを用意する必要があります。データフィード作成時に、スケジュール更新の仕組みも一緒に整備することをおすすめします。
計測タグとは?
計測タグには「誰が、どのページに訪問し、どの商品を閲覧(購入)した」といったユーザーに関する学習データを媒体に提供する役割があります。
クリエイティブとは?
Criteo広告のクリエイティブは、主にデータフィードを使うもの(Dynamic ads)と使わないもの(Adaptive Ads)の2種類に分かれています。
自社で行う場合、代理店に頼む場合、それぞれの費用
Criteoで広告配信を行う場合、Criteoと直接契約を結ぶ必要があります。Criteoの初期費用は50万円です。利用時にまとまった初期費用が必要になるので、Criteo広告配信死体際には事前に費用を準備しておきましょう。
Criteoでは、クリック課金方式によって広告費が決まります。Criteoにおける広告のクリック単価は、1クリックあたり20円~30円ほどが相場になります。一律で同じクリック単価になるわけではないので、クリック単価の相場を確認しながら広告運用を進めていくことが重要です。
代理店にCriteoの運用を任せることで毎月手数料を支払わなければいけません。手数料は毎月の広告費の20%が多く、広告費が高くなるほど手数料も高くなっていきます。
Criteo広告を利用している有名企業
adidas
急速な成長を続けるスポーツウェア市場において、伝説のブランドとして知られるadidas。CriteoのAI機能を活用し、理想的な買い物客が購入意欲を示したタイミングに合わせて、大規模なターゲティングを行いました。また、リターゲティングを強化する顧客維持キャンペーンも実施し、顧客基盤を拡大することで売上獲得のチャンスを最大化することに成功したのです。
まとめ
Criteo広告は、さまざまな広告形式と仕組みを提供し、高度なAIと大量のデータを活用して効果的なターゲティングを実現するプラットフォームです。最低予算は50万円以上となっていますが、これには最低条件が設けられています。しかし、その分、Criteoは優れた精度で広告を配信し、企業がターゲットユーザーに的確にリーチすることができます。
この記事がCriteo広告の効果的な活用について考える助けになれば幸いです。