Excel(エクセル)にはたくさんの関数があり、中でも財務関数というジャンルの関数は会計・財務を業務にする場合に必要な関数です。
その中で、今回はTBILLEQ(トレジャリー・ビル・イーキュー) 関数、TBILLPRICE(トレジャリー・ビル・プライス) 関数、TBILLYIELD(トレジャリー・ビル・イールド) 関数を紹介します。
それぞれ、米国財務省短期証券を扱う関数ですが、何を求めるかが違うので、使い分けについて確認していきましょう。

米国財務省短期証券の債権の利回りを計算するTBILLEQ(トレジャリー・ビル・イーキュー) 関数

TBILLEQ関数は、米国財務省短期証券の債権の利回りを計算する関数です。
この関数で何ができるか理解するために、短期証券とはなんなのか、利回りとはなんなのかを確認します。

米国財務省短期証券とは?

財務省短期証券とは、アメリカ政府が発行している利付債のうち、償還期間が1年以内のものを指します。償還期間が短いので高い流動性を持つ債券といえます。

利回りとは?

利回りとは、債券の投資金額に対する年単位の収益の割合で、収益の中には利子も含みます。
似た言葉で「利率」というものがありますが、利率は投資金額に対する利子のみの割合を指す一方、利回りは利子以外の売却損益なども含んだ収益全体の割合ということになります。また、基本的には利回りという時は期間は1年の割合を指します。

例えば、額面総額100万円、利率4%の債券を100万円で購入し、4年後に売却価額104万円で売却した時で計算を行うと、
売却損益:104万(売却価額)-100万円(購入金額)=4万
利子:100万(額面総額)×4%(年利)×4年=16万
収益合計:4万+16万=20万

収益合計は20万となりますが、利回りは1年単位での割合なので年単位に直します。

1年あたりの収益:20万÷4年=5万
利回り:5万(収益)÷100万(購入金額)=5%

このように、利回りとは債権の購入金額に対しての売却価額や利子を含む収益全体の割合になります。

TBILLEQ関数の使い方

TBILLEQ(受渡日,満期日,割引率)

受渡日債券の受取日を年月日の形式で指定する。
満期日債券の満期日を年月日の形式で指定する
割引率割引率を指定する

引数の中の割引率は、米国財務省短期証券における利率を指します。
短期証券以外(中期・長期証券)であれば、受渡日の他に利払日があり、その際に利子が支払われますが、
短期証券には利払日がなく、受渡日に利子を差し引く(割引)処理をするのです。そのため、利率ではなく割引率と言うのですね。

ではTBILLEQ関数を使ってみましょう。
下記のように、受渡日、満期日、割引率を入れた表を準備します。

下記のように、受渡日、満期日、割引率を入れた表を準備します。

TBILLEQ関数の引数に受渡日、満期日、割引率を順番に参照します。

TBILLEQ関数の引数に受渡日、満期日、割引率を順番に参照します。

数値で表示される場合は、利回りなので%表示に表示形式を変えるとわかりやすいでしょう。

数値で表示される場合は、利回りなので%表示に表示形式を変えるとわかりやすいでしょう。

このように、利回りを計算することができました。

このように、利回りを計算することができました。

米国財務省短期証券の額面100あたりの価値を求めるTBILLPRICE(トレジャリー・ビル・プライス) 関数

TBILLPRICE(トレジャリー・ビル・プライス) 関数は、米国財務省短期証券の債権の証券100ドルあたりの価値を計算する関数です。
先ほどのTBILLEQ関数では利回りという利益の割合を求めることができました。
では結局証券の価値は何ドルなのか?という部分を100ドルを基準に計算できる関数です。

TBILLPRICE関数の使い方

TBILLPRICE(受渡日,満期日,割引率)

受渡日債券の受取日を年月日の形式で指定する。
満期日債券の満期日を年月日の形式で指定する
割引率割引率を指定する

TBILLPRICE関数を使ってみましょう。
下記のように、受渡日、満期日、割引率を入れた表を準備します。

下記のように、受渡日、満期日、割引率を入れた表を準備します。

TBILLPRICE関数の引数に受渡日、満期日、割引率を順番に参照します。

TBILLPRICE関数の引数に受渡日、満期日、割引率を順番に参照します。

するとこのように、100ドルあたりの価値を計算することができました。

するとこのように、100ドルあたりの価値を計算することができました。

米国財務省短期証券の利回りを求めるTBILLYIELD(トレジャリー・ビル・イールド) 関数

TBILLYIELD(トレジャリー・ビル・イールド) 関数関数は、米国財務省短期証券の利回りを計算する関数です。
ここで、「あれ?利回りを求める関数はさっきやったような…」とお気づきでしょうか。
確かに、TBILLEQ(トレジャリー・ビル・イーキュー)関数も米国財務省短期証券の利回りを求める関数でした。
しかし違いがあります。証券を通常の国債に換算して考えるのがTBILLYIELD関数、換算しないで利求める時にはTBILLYIELD関数を使うということなのです。

TBILLYIELD関数の使い方

TBILLYIELD(受渡日,満期日,割引率)

受渡日債券の受取日を年月日の形式で指定する。
満期日債券の満期日を年月日の形式で指定する
現在価値額面100に対しての債券の現在価格を指定する

TBILLYIELD関数を使ってみましょう。
下記のように、受渡日、満期日、現在価値を入れた表を準備します。

下記のように、受渡日、満期日、現在価値を入れた表を準備します。

TBILLYIELD関数の引数に受渡日、満期日、現在価値を順番に参照します。

TBILLYIELD関数の引数に受渡日、満期日、現在価値を順番に参照します。

するとこのように、利回りを計算することができました。

するとこのように、利回りを計算することができました。

米国財務省短期証券に関する関数、TBILLEQ関数・TBILLPRICE 関数・TBILLYIELD関数

Excelにある財務関数の種類である、TBILLEQ関数・TBILLPRICE 関数・TBILLYIELD関数の書き方と使い方について紹介しました。
いずれも米国財務省短期証券に関する関数です。
利回りや価値など、求めるものが違ってきますので使い分けに注意しましょう。