統計の分析などで使われるカイ二乗分布ですが、Excelではこのカイ二乗分布に関する関数が用意されています。
以前に『CHIDIST』を紹介しましたね。これはカイ二乗分布の中で指定した数値が分布のどのくらいの割合になるのかなどを求める為のモノでした。
今回はこれらの逆関数になります。カイ二乗分布の逆関数の場合は、分布の中で指定した割合にあたる数値がいくつなのかを求めるといった感じになります。これが『CHISQ.INV(カイ・スクエアド・インバース)』になります。そしてこれはExcelのバージョンアップに伴い新しく出来上がったものなので、以前から使えたのは『CHIINV(カイ・インバース)』関数となっています。また、『CHIDIST』の時もそうでしたが、分布の割合を考える時には左から考えるのか右から考えるのかがありました。右側からの割合を考える逆関数は『CHISQ.INV.RT(カイ・スクエアド・インバース・ライトテイルド)』になります。
それぞれの内容を確認して行きましょう!

カイ二乗分布ってどんな分布?用語の復習

さて、紹介するのはカイ二乗分布に対する逆関数になります。前にカイ二乗分布がどういう物かを紹介しましたが、改めて確認をすると、『何かしらの現象が偶然起きたとは言えない可能性の事を考える』という話でしたね。
例えばコインを10回投げて表が8回出た場合、これは偶然なのか偶然じゃないのかを確率的に考えるという事です。10回中8回であれば偶然かもしれません。これが100回中80回であれば偶然じゃない可能性が高い感じがしますね。この偶然じゃない可能性を数値的に考えられる様にカイ二乗分布があるという事でした。
カイ二乗分布の形状としては下の様な感じでしたね。

さて用語の復習もした所で今回の関数についてです。
今回はカイ二乗分布における確率密度・累積分布の逆関数になります。
累積分布では『決めた数字が分布の中で割合的にどの辺りの場所にあるのかを計算している』と言った内容でしたが、それの逆関数の場合は考え方が反対になるという事なので『場所の表す割合の場所にある数値が何なのかを求める』というモノになります。
数値から考えるのか、割合から考えるのかの違いになりますね。気を付けておきましょう。

カイ二乗分布の累積分布確率の逆関数【CHISQ.INV関数】

まずは左側からの場所を考える累積分布の逆関数を算出出来る『CHISQ.INV(カイ・スクエアド・インバース)』から確認をしていきます。
カイ二乗分布の累積分布においては『CHISQ.DIST』で計算出来ましたね。これは決まっている自由度と合わせて決めた数が分布のどの辺りの場所にあるのかという意味の割合の数を示したものでした。
逆関数はこの逆の計算になって、自由度と左側からの場所の割合を指示して、その場所にあたる数値を計算するモノになります。
関数の形としては下の通りになります。

関数式:『=CHISQ.INV(確率、自由度)』

必要になるのはカイ二乗分布の形状を表す自由度と、どの場所にある数値を求めたいのかの割合を表す確率になります。確率は0~1の間の数値になりますね。左から25%の場所で求めたいのであれば『0.25』という形になります。数字の特性上、1より大きい数値を確立に指定するとエラーになりますね。

『CHISQ.INV』で逆関数の計算をしてみよう!

実際に計算をしてみます。
今回は数値と自由度から累積分布を計算しています。
この累積分布を表す割合の数と自由度として指示した値から元の数値を出してみましょう!

カイスクエアドインバース関数を入力しました

計算の式としては『=CHISQ.INV(B2,A2)』になりますね。

割合の数値が分かりました。

を確定すれば、A2に入力している数値と同じ結果になっているのが分かりますね。
確率から数値を求められたという事になります。

カイ二乗分布の右側累積分布の逆関数【CHISQ.INV.RT】【CHIINV】

では次に右側累積分布から考えていく逆関数として『CHISQ.INV.RT』『CHIINV』についてやってみる事にしましょう!
さっきはカイ二乗分布の左から考えた時の場所を『CHISQ.DIST』で計算しました。
次は右側累積分布確率になりますので、『CHISQ.DIST.RT』で算出した結果を使う感じです。これは決めた自由度における分布の中で数値を指示した時に。これが右側から見てどのくらいの場所にあるのかの割合を示したものでした。
今回の逆関数はこの逆の計算になります。

関数式:『=CHISQ.INV.RT(確率、自由度)』
関数式:『=CHIINV(確率、自由度)』

どちらも同じ計算結果になるモノです。『CHISQ.INV.RT』の方が新しいバージョンで出て来た関数になりますので、今後はこちらを活用する事が推奨されています。
引数で指定する確率は右側累積分布の結果になります。数値を間違わない様に気を付けましょう!

『CHISQ.INV.RT』『CHIINV』で逆関数の計算をしてみよう!

それでは実際に計算をしてみます。
さっきと同じ様に自由度から右側累積分布を計算しています。
この右側累積分布の数値と自由度から元の数値を出してみましょう!

カイスクエアドインバースライトテイルドをを入力しました。

関数は『=CHISQ.INV.RT(B2,A4)』になりますね。

右側累積分布関数の逆関数の計算が出来ました。

確定すれば、A2に入力している数値と同じ結果になっているのが分かりますね。
右側累積分布の計算結果から数値を求められたという事ですね。

同じ様に『CHIINV』でも算出してみましょう!

カイインバース関数を入力しました。

さっきと同じ結果になっているので同じ計算しているという事が分かりましたね。

右側累積分布関数の逆関数が計算出来ているのが分かりますね。

Excelのカイ二乗分布の逆関数を計算する【CHISQ.INV】【CHIINV】【CHISQ.INV.RT】関数|【まとめ】

さて今回はカイ二乗分布の逆関数を計算するモノとして『CHISQ.INV』『CHISQ.INV.RT』『CHIINV』の3つの関数を紹介しました。
新しいバージョンのExcelで出て来たのが『CHISQ.INV』『CHISQ.INV.RT』の2つになりますので、これから使う時にはこの2つを使って行く様にして行きましょう。
そして今回は逆関数になりますので、カイ二乗分布の累積分布関数と右側累積分布関数を計算する『CHISQ.DIST』や『CHISQ.DIST.RT』の2つもセットで覚えておきたい所ですね。
計算結果が何の数値を表しているのかの意味をしっかりと理解して使える様にして行きましょう!