今回の実践算定は、入院算定についての解説になります。これまで、外来患者を前提に算定を行ってきましたが、入院編に入ります。基本的に算定をするという事においては外来も入院も算定の仕方は同じですが、入院だからこそ算定できる項目やできない項目もありますので、動画を参考にして頂ければと思います。
入院算定の基本診療料について
外来患者の場合は、「初診料」「再診料」という基本診療料が算定されていましたが、入院患者の場合は、入院基本料が算定されます。入院基本料は、入院している病院がどのような施設や規模七日によって異なります。試験問題では必ず別紙に、どの基本料を算定すべきかが記載されていますので、間違いの無いように指定されている入院基本料を算定しましょう。また、入院日数によって算定も変わってきますので、こちらも同時に早見表をよく読んで算定していきます。コンピュータ算定の場合は、システムにもよりますが、施設基準などを登録する箇所があり、そこからチェックを入れることで自動算定がされます。似たような点数が多いので、間違いの無いようにチェックをしましょう。
入院基本料の加算点数について
入院基本料の加算点数は非常に多く、こちらも試験問題では別紙に加算項目が記載されているか、欄外に必ず記載があります。どの病院も同じように加算が算定できるわけではありませんので、きちんと確認を行ってください。誤った加算を算定してしまうと大幅に点数がずれてしまいますので、要注意です。
加算項目は基本的に、医療機関が施設基準をクリアしていて認定を得て届け出を出していることで、算定ができます。そのため、試験問題ではその他の届け出項目と一緒に並べて記載されていることが多いです。入院加算ではない点数も一緒に記載されているので、どこまで入院加算の項目なのかを理解しておかないと、算定ができない!となかなか先に進めなくなってしまいます。
今回動画内で、説明している届け出事項も前半は入院加算の項目になりますが、後半は検査や医学管理、画像診断などにおける加算項目などになります。名称からある程度推定はできるかもしれませんが、同じ場所にある項目ではないので、算定の仕方に十分な注意が必要になります。
また、どの項目で算定していいのか分からないときは、きちんと早見表を調べてください。なんとなく医学管理かな?検査かな?と算定してしまうと、結果点数が出てこない。算定できない。という沼にはまってしまいます。きちんと調べて頂ければ、どの項目で算定すればいいのか、必ず早見表に記載されています。
例えば、今回の例でいくと「薬剤管理指導料」が届け出事項の所に一緒に並んでいますが、これは医学管理の項目であり、入院加算ではありません。ですので、入院加算の項目を探しても点数は見つけることができません。どの項目で算定される点数なのかが、分からない場合は、あいうえお索引で必ず検索を行います。
ちょっと手間にはなりますが、誤った点数を算定するわけにはいきませんので、しっかりと調べましょう。一度調べた項目は、やはり次も算定する可能性がありますので、マーカーを引いたり、メモを残したり、付箋で印をつけるなどの工夫をして、2回目以降に手間がかからないように、事前準備をしておきましょう!