SNS利用実態調査でも人気のX(Twitter)!企業とユーザーの実態は?

SNS利用実態調査でも人気のX(Twitter)!企業とユーザーの実態は?

インターネットやスマートフォンが普及して以来、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は日常生活や娯楽、仕事にも用いられるほど必要不可欠なコンテンツになりました。

生活や仕事でも欠かすことができない程の需要により、行政や民間でもそれらの媒体がどれほど利用されているのか?という実態調査が定期的に行われています。
その中でも今も根強い人気のあるX(旧Twitter)について解説していきたいと思います。

トップじゃないけどトップクラスのX

トップじゃないけどトップクラスのX

現在、日本で人気のあるSNSのアクティブユーザー数は以下の通りです。



LINE9600万人
YouTube7120万人
X(Twitter)6650万人
インスタグラム6600万人
フェイスブック2600万人
ティックトック950万人

家族や友人などとの連絡にも重宝されることからLINEのユーザー数はトップクラスです。
次のYouTubeも動画視聴という分野においてはトップです。
そしてXも短文投稿型の情報発信ツールではトップに位置しています。
実態調査をした組織や団体によって数字に差異はありますがこの順位はほぼ共通しています。

X(Twitter)はタイムリーな情報の送受信ができる利便性が生活や娯楽、ビジネスにも関係しやすい特性によって急速にユーザー数を増やしていきました。

自分の投稿が多くの人に見てもらい、時に盛大に拡散されていく『バズる』と呼ばれる現象が起きたり、逆に発信者の不快な言動がひんしゅくを買って大量の非難の声を浴びる『炎上』という騒動が起きるなど、今ではちょっとした歴史と言えるほど数々の物事が起きてきました。

今も若者を中心に中高年まで幅広く圧倒的な人気がありますが、昨今のユーザー登録者数は横ばい状態になってきていると言われており、にわかにユーザーがXの利用を止めつつあるTwitter離れが起きているなどと言った声も挙がっています。
それは一体何故なのでしょうか?

ユーザー目線で見たXの実態

ユーザー目線で見たXの実態

多くのユーザーを抱えるXですが、昨今ではその内情はあまり良い評判を見かけません。
共通しているのは、ユーザーが安心かつ快適に使える環境からどんどん遠ざかっているということです。
筆者も実際にXを利用して多くのユーザーが漏らす不満や問題を調べてみました。

ユーザーを悩ませるインプゾンビの大量参入

ユーザーを悩ませるインプゾンビの大量参入

昨今問題が深刻化しておりますインプゾンビ問題です。

インプゾンビとは、Xで収益を得るために必要なインプレッション(閲覧回数)を増やすことを目的として、話題と関係性のないコンテンツや偽情報を発信する迷惑投稿を繰り返し、ミュートやブロック機能を使っても次々とゾンビのように湧いて出てくることから名付けられた俗称です。

発端はX所有者のイーロン・マスク氏がXにおける有料サービス「X Premium」に導入した広告収益分配プログラムによって投稿の閲覧回数に応じて収益が得られるようになったことでインプゾンビが誕生するきっかけになりました。

このサービスによる収益を目当てに日本だけでなく海外でも同様の問題が多発しており、自分の国の言語でも海外ユーザーによる投稿であったとするケースが日本国内でも確認されています。

大きな事故や自然災害が起きた際にも偽情報を投稿して官民共に深刻な混乱を招くため、社会問題化しつつありますが、現時点でも効果的な対策はX運営や行政でも講じられておりません。

日常化した凍結祭り

日常化した凍結祭り

インプゾンビ問題と並んで多くのユーザーを悩ませているのが『凍結祭り』と呼ばれるX運営によるユーザーアカウントへの一斉凍結処理です。

これはXの規約に違反したアカウントを閲覧機能以外使用不可能とする措置です。
ある一定の時期に一挙に処理されることから凍結祭りという俗称で呼ばれています。

前述しましたインプゾンビ以外にも迷惑行為を行うアカウントは以前からたくさんいましたが、近年ではこの凍結祭りが頻繁に増え始め、違反行為に身に覚えのないユーザーまでもが凍結に巻き込まれてしまうトラブルが多発しています。

凍結された際には異議申し立てを専用ページから送信することができますが、必ず凍結を解除してもらえる保証はありません。
結局凍結を解除してもらえずに本来のサービスを利用できないまま諦めたユーザーも数多くいます。

イーロン・マスク氏の方針転換に振り回されるユーザー

イーロン・マスク氏の方針転換に振り回されるユーザー

Xの所有者であるイーロン・マスク氏によってXの機能やサービスはいつどのように改変されても不思議ではない状態にあります。

前述した有料サービスや収益化の導入を始め、Twitterという名前や青い鳥のアイコンもXへと改変されてしまいました。
また、それまで無料で提供していたAPIによるサービスの連携システムを有料化したことでXと連携していた企業やそのサービスの多くが撤退する事態も起きました。

更にXで投稿されるコンテンツ、個人情報のデータはAIの学習利用するものとして、投稿するユーザーはそれに合意したものとするといった内容の規約なども新たに設けてたり、最近では新規ユーザーの投稿を有料化にする検討も公表されており、利用ユーザーを困惑させています。

そうしたユーザーからの声に耳を傾けないことや見当違いな施策を繰り返して従来の環境を更に悪化させているという不評の多さから利用者の数イコール評判が良いとは言い切れず、マスク氏とXに対する不満の声が日毎に大きくなりつつあります。

移住先として成長する他SNS

移住先として成長する他SNS

イーロン・マスク氏のTwitter買収以来、上記の問題による不信からX(Twitter)を離脱して他のSNSへ移住しようとするユーザーの話題はこれまで度々ありましたが、Xを利用する人口の多さや情報量などの利便性の強味によって大きな変動と呼べるほどの移住は起きませんでした。

しかし、昨今のインプゾンビや凍結祭りなどの問題からXやマスク氏に対する不信と不安が更に大きくなる中、マストドンやMetaのThreads(スレッズ)、元Twitter創業者によって立ち上げられたBluesky(ブルースカイ)、日本でもMissky(ミスキー)などといったXと同じ短文投稿型のSNSが参入し始め、徐々に登録ユーザーを増やし始めています。

まだまだXの人口には及びませんが、Xから離脱したユーザーや、万が一Xが使えなくなった時の移住先も兼ねたユーザーが流入し、それぞれのユーザーが自分に合ったSNSを選んで利用する形へと少しずつ変わり始めています。

総評

総評

実態調査の通り、Xの人口はSNSでもトップクラスですが、その内情は悪質なアカウントの迷惑行為や、アカウントを凍結されたり、マスク氏の思いもよらない方針転換によって手のひらを返されてもおかしくない不安定な状態にあるので、引き続きXを利用するにしても万が一に備えて他の移住先となるSNSの候補を定めてアカウントを作っておくことがおすすめです。

世間ではTwitter離れが起きている起きていないと論争が右往左往状態になっていますが、リアルタイムの情報媒体としての利便性は今も健在なため、閲覧のためにアカウントを作ったり、アカウントを削除せずに残したままの利用ユーザーも根強いです。

しかし凍結だけでなく、サービスそのものを有料化するなどの急な改変がされ始めているので、いつどのような形に変わるのか全くわかりません。
今ではアカウントも財産と呼べるような代物になりつつあります。

運営会社の方針次第でその財産をある日突然失ってしまうリスクがある中、まだ触っていない他のSNSも開拓しておくことで万が一のリスク分散になります。
これからは運営会社だけでなく、SNSを利用するユーザー側にも臨機応変さが求められている時代になってきていると思います。